酒のあてとは?肴?つまみ?言葉の違いを知ってますか?
お酒と一緒に食べるものの呼び方「酒のあて・肴・つまみ」といくつかありますが、皆さんこの違いをご存知でしょうか?
今回はこの呼び方について解説していきながら、お酒に合わせて食べたい「酒のあて」も一緒にご紹介していきます。
最後に日本酒と相性抜群のオリジナルレシピ5品をピックアップしております。ぜひご自宅で試してみて下さい。
酒のあてとは?
酒のあてのあては主に近畿地方で使われる言葉で、「あてがう」が語源とされています。
酒のあてとはお酒にあてがうおかずを意味する言葉で、お腹を満たすおかずというより、お通しや珍味のような小鉢や小皿で出される軽い料理をイメージするとわかりやすいでしょう。
酒の肴とは?
次に肴についてです。まずは「肴」を辞書で引いてみました。
酒を飲む時に添えて食べる物。転じて、酒の興を添えるための歌・踊り・話題など。
読みはさかなですが魚料理に限定するわけではなく、お酒にあわせる料理全般のことを指します。また、酒席での余興やおしゃべりの話題を「肴」と表現し、「〇〇の話を肴に1杯やろう」などと使うこともあります。
室町時代に、おかずの事を「菜(な)」と呼び、「酒」と「菜」をあわせた「酒菜(さかな)」が語源となっています。時代と共に字だけが「肴」へ変わり、現在の表記になりました。
「肴」の正しい使い方
「肴」という漢字は「酒に添える料理」という意味を持ちます。そのため「酒の肴」と使ってしまうと「酒の酒に添える料理」という意味の二重表現になってしまいます。これからは酒の肴ではなく「肴」を使うようにしましょう。
酒のつまみとは?
一般的につまみは、ひらがなを使用しますが、漢字では「摘」と書きます。「摘」はものをつまむ際に使われる言葉に丁寧語の「お」がつき、「おつまみ」と呼ばれるようになりました。
おつまみの語源は奈良時代、肴の中でも貝の干物や塩、果物、木の実などの食べ物を手でつまんで食べる「つまみもの」として区別して呼ぶようになり、平安時代には「おつまみ」という呼び方がされていたと言われます。
おつまみは主に関東地方で使われる言葉で、枝豆やスルメ(乾きもの)や焼き鳥など手でつまんで気軽に食べるおかずをつまみと呼ぶことが一般的です。
酒のあてを選ぶポイント
ここからはお酒に合わせて酒のあてを選ぶポイントをご紹介していきます。ここでは日本酒と合わせるポイントを紹介します。
日本酒の4タイプの味わいを知ろう!
日本酒は4つのタイプに分類することができます。それぞれのタイプによってあう酒のあても違ってきます。
4タイプの日本酒
日本酒を香りと味わいから、上の図のように4つに分類することができます。
それぞれの日本酒についての詳しい解説は別記事をご確認いただくとして、こちらでは抑えておきたい、おつまみとお酒の相性について簡単なポイントを紹介します。
>>関連記事:【日本酒の美味しい飲み方とアレンジ8選】基本的な楽しみ方を知って日本酒を楽しもう!
フルーティーな日本酒に合わせたいおつまみのポイント
フルーティーな日本酒は一般的に「薫酒(くんしゅ)」と呼ばれています。このタイプは吟醸香と呼ばれる華やかな香りを含んだお酒が該当します。
一緒に楽しみたい料理は「華やかさ」や「清涼感」と同調させるのがおすすめ!イタリアンやフレンチを楽しむような感覚でちょっとオシャレな気分で日本酒を楽しんでみてはいかがでしょうか。
爽やかタイプな日本酒に合わせたいおつまみのポイント
日本酒のタイプの中で最もスッキリしてシンプルな味わいです。料理との相性の幅は広いですが、清涼感を感じる料理や油料理と合わせるのがおすすめです。
旨口タイプに合わせたいおつまみのポイント
こちらのタイプの日本酒は原料のお米を感じるふくよかな香りと、旨味を感じさせるコクのある味わいが特徴です。
おつまみのポイントとしては、旨味やコクを同調させたり、乳製品と合わせるのもおすすめ。料理の生臭さを抑える効果も期待できます。
熟成タイプに合わせたいおつまみのポイント
長期熟成させた日本酒は一般的な日本酒に比べ、複雑で濃厚な味わいのお酒が多いです。
料理との相性の幅は狭いですが、他の日本酒タイプでは合わせづらい濃厚な料理との組み合わせが可能です。
日本酒以外の酒のあては??
ビールの定番おつまみ
ビールは最初の1杯として飲む方が多いので、サクッと食べれる枝豆や冷奴などのさっぱりした定番おつまみや、炭酸が口の中をスッキリさせてくれるので、唐揚げなどの揚げ物にも相性抜群です。
ワインの定番おつまみ
ワインと料理には「マリアージュ」という言葉が使われるように、相乗効果で新たな美味しさが生まれる組み合わせが大切にされています。その為一概に「これ」といったおつまみを紹介するのは少し難しいです。
赤ワインにはお肉料理、白ワインには魚料理とよく言われますが、全てが該当するわけではないようです。あまり難しく考えず、簡単に合わせるのであれば、チーズを使った料理がおすすめです。
酒のあてにおすすめ5品
ここからは、SYULIPで紹介しているおすすめの酒のあてレシピを厳選してご紹介します。
発酵食品×発酵食品「納豆キムチもやし」
もやしをゆでて材料を混ぜるだけの簡単レシピ!日本酒だったらお酒の旨味やコクを感じる純米酒や、スッキリとした本醸造酒など相性がいいと思います!
クセになる!マグロとアボカドのナムル
豆板醤のピリ辛さが効いていておつまみにサイコー!まぐろとアボカドはとっても相性がいいです。そして、日本酒は魚料理の生臭さを抑える効果も期待できます。魚料理を召し上がる時は、ぜひ日本酒を合わせてみてください。
ホタルイカのバルサミコソテー
バルサミコ酢の酸味、醤油と砂糖の甘じょっぱい味付けがホタルイカの深い味わいとうまく合わさり、ガーリックも効いているので、お酒が進みます!日本酒とのペアリング情報も要チェックです。
ふっくら美味しい「ぶりの照り焼き」
ぶりの照り焼きはお酒にもご飯にもあいますね。作り方は、魚の臭みを飛ばすためにひと手間加えればあとは焼いて煮詰めて完成です!生酛造りの日本酒と相性が良かったので、ぜひ試してみてください。
メキシコ料理の王道「タコス」
材料は多めですが、作り方は簡単ですので参考にしてみてください。日本酒にもビールにもなんでもあうと思います!
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SYULIP編集部
日本酒ECサイトを運営しているSYULIP(シュリップ)です。 サケディプロマ、唎酒師、ソムリエ、栄養士などのライターが日本酒の楽しみ方、豆知識、おつまみ記事などを発信しています。