甘口の日本酒を知ろう!美味しい甘口の選び方からおすすめの日本酒を紹介
日本酒には千差万別の味の特徴がありますが、大きく分けられる一つのポイントとして、その味わいがあります。
辛口か甘口という分類は、買う前に見分けることができる条件のひとつ。中でも人気のお酒、甘口の日本酒を詳しく紹介します。
日本酒の甘口・辛口ってどういうこと?
日本酒の辛口や甘口といった味わいの違いが、目安として数値化されているのをご存じでしょうか。
この辛さや甘さを数字であらわしたものを「日本酒度」といいます。
基準値があり、そこからマイナスになるほど甘口となり、プラスになるほど辛口となっており、分かりやすくメーターのような横の直線表示でラベルなどに記載されています。購入の際は参考にしてみましょう。
たとえば、このような表記で分けられることがあります。
超辛口 プラス10以上
大辛口 プラス9~6
辛口 プラス3~5
やや辛口 プラス1~2
うま口 プラスマイナス0
やや甘口 マイナス1~2
甘口 マイナス3~5
大甘口 マイナス6~9
超甘口 マイナス10以下
このように数値を参考に味を想像し、好みの度合いを探すことができます。
甘口の日本酒を選ぶときの3つのポイント
日本酒は難しそうな呼び名や分類が多い印象がありますが、それは明確に味の違いがあるということ。
その違いが分かれば好きな味の日本酒が見つけやすいのです。好みの甘さを見つけるために、3つのポイントを押さえましょう。
「日本酒度」をチェックする
どの程度の甘みなのかを日本酒度でチェックしましょう。基準値からマイナスになるほど甘口となります。マイナス3.5~5.9が甘口といわれるもの。
このあたりから日本酒に慣れていない人でも明確に「甘い」と感じられるようになります。
これよりも大きくなると「大甘口」と呼ばれ、さらに甘さの強い「超甘口」と呼ばれるものはマイナス10以下のもの、とされています。
かなり幅がありますので、数字で選ぶと分かりやすいでしょう。
この糖分の量だけで甘口かどうかが決まるわけではありません。他にも「酸度」や「アミノ酸度」といった、成分同士の複雑な絡み合いがあります。
しかしこの2つはラベルに記載がないので、表示のある日本酒度が頼りになる目印となっています。
特定名称酒で選ぶ
日本酒は大きく分けて「普通酒」と「特定名称酒」があり、その内の特定名称酒はさらに枝分かれし「純米酒」や「純米大吟醸」といった、いわゆる肩書きのようなものが日本酒についています。
この肩書きのような分類を持った日本酒を「特定名称酒」と呼びます。
これらは8種類あり、それぞれが
・原材料に何が使われているか
・精米歩合はいくつか
で分けられています。これによって味わいも変わるため、ひとりひとりの好みの特定名称が決まっていくというわけです。
お米の種類で変化する味わい
日本酒は使われるお米で味わいが変わります。お米に産地ごとの味の違いがあることは、日本人なら常識のように思われています。
そうしたご飯と同じように、そのお米によって日本酒の味も変わってきます。
飲み方や特定名称酒を選ぶのと同様に、酒どころといわれる産地ごとのお米の特徴で選ぶこともできるのです。
おすすめのわかりやすい甘口の日本酒
甘口好きには「貴醸酒」がおすすめ
貴醸酒とは、とろりとした濃厚さのある、密のように甘いお酒。それでいて後味はすっきりという、高級感のあるワードで表現されます。
このような特徴のひみつは、水ではなくお酒で仕込んで造られているから。発酵がゆるくなることで糖分が多く残り、仕上がりのお酒は甘い味わいとなるのです。
国賓をもてなす晩餐会の食前酒に使われるお酒として造ろうと、当時取り組まれたのがはじまりと言われています。
ワインのような味わいと、高級感のあるものを目指して造られました。現在では「芳醇で蜜のようなお酒」と称される、素晴らしい日本酒のカテゴリーの一つとなっています。
フレッシュな味わいの「スパークリング日本酒」
日本酒の種類が枝分かれする条件のひとつに「発泡しているかどうか」という分け方がありますが、そのうちの発泡がある日本酒のひとつが、このスパークリングタイプの日本酒。
炭酸の爽やかなのど越しやフルーティーな香りは、まるでシャンパンのよう。洋風な食事やおつまみと共に、シャンパングラスがぴったりの装いです。
発泡に関しては、瓶内二次発酵のものや、炭酸ガス注入のもの、発泡性の活性にごり酒など、いくつかタイプがあります。
どれも飲みやすく、ほのかな甘さがあり、常に人気があります。
甘口が好きなら「どぶろく」もおすすめ
どぶろくとは、日本酒の原料である米、米麴、水を発酵させたままの、濾す工程を通していない日本酒のこと。
濾していないため、米や米麹の成分がそのままとなり、白くにごったとろみのあるお酒に仕上がっています。
米特有の甘さやうまみが残っていることで好みを左右し、どぶろく好きやファンも多いお酒です。
飲みきりサイズの日本酒もおすすめ
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もともとは地元だけで消費されていたお酒ですが、県外でも味わえるよう、手軽なサイズの瓶でセットにしています。
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瓶の印象から三者三様のデザインになっており、それぞれが目から楽しめるパッケージ。
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自分に合った甘口の日本酒を見つけよう!(まとめ)
甘口の日本酒は、甘さの度合いやお米の風味の違いで好みが分かれる、奥の深いカテゴリー。
甘いから女性や若い人に好まれるといった偏りもなく、深い味わいや高級感のある香りは、老若男女に愛される特徴であるとともに、酒造に大切に造られた証でもあります。
好みのお酒を見つけて、好きな飲み方でじっくり味わってみるのもよいでしょう。
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SYULIP編集部
日本酒ECサイトを運営しているSYULIP(シュリップ)です。 サケディプロマ、唎酒師、ソムリエ、栄養士などのライターが日本酒の楽しみ方、豆知識、おつまみ記事などを発信しています。