日本酒の水割りとは?日本酒ビギナーさんにもおすすめ!さらりと愉しむお酒の飲み方

日本酒のスタンダードな飲み方としては、瓶からグラスなりお猪口に注いだものをそのまま飲むということが多いのではないでしょうか?

種類によってはキンキンに冷やしたり、アツアツのお燗にしたり…幅広い温度帯で飲むこともあるかもしれません。

今回ご紹介したいのは、“日本酒の水割り”です。日本酒を飲み始めたばかりのビギナーさんは、ダイレクトなお酒の香りや味にはまだまだ苦手意識がある…という方もいらっしゃるのではないでしょうか?そんな方にぜひ試していただきたいのが“日本酒の水割り”です♪

日本酒の水割りとは?

日本酒の水割り その名の通り、日本酒を水で割るのが“日本酒の水割り”です。とある酒蔵の蔵人さんは、ご自身の晩酌タイムでは、自分で醸した日本酒を水割りにして飲むとおっしゃっていました。その日の気分や疲労感によって、割り方を変えて楽しむとのことでしたよ!

とてもシンプルですが、だからこそ、どんな日本酒を選ぶか、お水はどんなものがよいのか、ちょうどよい味の濃さとは…バランスが難しいとも言えますね。

個人的にはキレッキレの辛口タイプの日本酒を水割りにすると、どこかそっけないような薄い味の印象になってしまう気がします。なので、精米歩合が低めで米の旨味がのっていたり、少し熟成されたような日本酒がおすすめです。しっかりと大事なポイントをおさえて、自分好みの水割りをつくっていきましょう!

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一般的な日本酒は加水されている(水で割っている)

日本酒は水で割っている 日本酒を造る工程において、もろみを搾っただけの状態では、アルコール度数が20度前後になっていることが多いです。アルコール度数が高すぎると一般的に飲み疲れしやすいと言われています。

それゆえ、味わいのバランスを整えて飲みやすくするために、瓶詰めをする前に「割り水」といって、加水することがあります。

これはほとんどの日本酒におこなわれていて、この作業によってアルコール度数が15度くらいまで下げられます。日本酒のラベルに「原酒」と書いていない日本酒は水割り(加水)されているということなのです!

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水割りで飲むなら「原酒」がおすすめ!

「日本酒の水割り」に向いているのは…やはり、お酒本来の香りや旨味がそのまま凝縮されている「原酒」です。火入れをしていない「生原酒」や、ろ過という工程をあえておこなっていない「無ろ過原酒」などいくつか種類があります。のちほど2種類の日本酒をご紹介しますが、1本は特別純米の無ろ過生原酒、もう1本は純米吟醸の原酒です。

ちなみに、ろ過という工程をおこなっているかどうかでも、日本酒の味わいには違いが出てきます。ろ過しているお酒は無色透明に近いようなクリアな色で、雑味のないすっきりとした味わいになる傾向があります。一方、ろ過してないお酒は搾ったままの爽やかな旨味が魅力です。

原酒の日本酒は氷を入れてオンザロックで飲むのもおすすめです。「そのままだと飲みにくかったなぁ…」という日本酒があったらぜひ試してみてください!

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美味しい水割りのつくりかた

日本酒と水の比率は?

日本酒の水割り比率 基本的には、日本酒とお水の割合は【8:2】がおすすめです!日本酒のラベルに記載されているアルコール分が20度前後であれば、6:4で調整してもいいかもしれません。

原酒ではない日本酒のアルコール度数は15度くらいが多く、白ワインだと12〜13度ほどです。

水割りをつくる時の目安として、このあたりのアルコール度数を意識してみましょう。酒蔵で出荷前に加水調整された日本酒と違い、自分で水割りをつくると好みの濃さにアレンジできますし、お酒本来の味をいつもどおりのストレートで味わってから、徐々にお水を増やしていって味わいの幅を楽しむ…というのもアリですね。

お酒のアルコール度数について

日本酒はビールやワインに比べるとアルコール度数は高く、焼酎やウイスキーに比べるとアルコール度数は低いです。

また蒸留酒は醸造酒に比べアルコール度数も高い商品が多いため、そのまま飲むだけでなく、氷を入れたり、ノンアルコール飲料で割って飲むのが一般的です。

日本酒やその他のお酒のアルコール度数についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

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水は軟水?硬水?

水の種類 軟水と硬水の違いは、その水に含まれるカルシウムやマグネシウムなどの量の差です。軟水は無味無臭で、まろやかな口当たり、さっぱりとしたクセのない味わいが特徴です。一方、硬水は口当たりが重く、マグネシウム由来の独特の苦味や香りがあります。

日本酒でも、「灘の宮水」と呼ばれるようなミネラル豊富な硬水で仕込むお酒もありますが、多くの日本人に馴染みがあるのは、やはり軟水ではないでしょうか?

今回の水割りにおすすめなのは、軟水です!軟水の方がお酒の風味や味に影響を与えにくく、スーパーやコンビニなどでも気軽に購入できますよね。

今の時代では水道水も臭みなどが抑えられて飲みやすいですが、気温などによっては少し味わいに変化が出てきてしまうので、軟水のミネラルウォーターがおすすめですよ。

日本酒の水割りをつくってみた

日本酒を水で割る解説やつくり方を紹介してきましたが、ここからは実際に日本酒を水で割ってみることにしましょう。

【スタンダード】日本酒の水割り〜冷やして〜

日本酒の水割り_大雪渓 冷酒の場合、日本酒もお水も冷蔵庫で冷やして5〜8℃くらいの温度で合わせておきます。あとは、先ほど紹介した水割りの黄金比【日本酒8:水2】で割ります。氷は入れずに、そのまま「日本酒+水」のみでつくりました!

お米由来のふんわりと優しい吟醸香がちゃんと残っていて、口当たりはなめらかです。搾ってすぐに瓶詰めされたお酒ということもあり、水割りにしても消えることのないピチピチ感がたまりません!フレッシュさの中にも旨味があり、スイスイいけてしまう飲みやすさですね。

◎銘柄:大雪渓 特別純米 無濾過生原酒【長野・大雪渓酒造】

1898年(明治31年)創業。かつては“辛口な男の酒”というイメージで打ち出していたようですが、近年では女性の方にも好まれるような爽やかで旨口なお酒もライナップに加わっています。

安曇野の米と水にこだわり、地元の人々に「やっぱり旨い!」と愛され続ける地酒を目指していて、若い世代との交流も積極的におこなっている酒蔵です。

【酒蔵情報】公式サイト

【アレンジ】日本酒の水割り〜温めて〜

日本酒のお湯割り_ 又右エ門蔵 「日本酒+水」で水割りをつくってから温める…「水割り燗」!

湯気とともに立ちのぼってくる、炊きたてのご飯のようなほくほくした香り。ほどよい熟成感や奥行きのある滋味深い味わいで、じんわりと口の中を満たしてくれます。ストレートで飲んだ時よりも辛さ(後味のキレ)の角が丸くなったような印象で、そのぶん旨さが際立って感じられる気がします。アルコール度数は下がっても飲みごたえはそのままなので、二日酔い防止も期待できるかも!?

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◎銘柄:福乃友 純米吟醸原酒 又右エ門蔵【秋田・福乃友酒造】

1913年(大正2年)創業。県南部の稲作が盛んな地域にある酒蔵さんで、軟水仕込みの、米の旨味をしっかりと感じられるお酒が特徴です。秋田流の低温でじっくり時間をかけて発酵させる製法を取り入れるなど、手間暇を惜しまず、丁寧な手仕事で酒造りをしています。こちらでは定期的に、季節限定酒などの蔵でしか手に入らないような日本酒を揃えた量り売りイベントを開催しているようなので、お近くにお住いの方はぜひチェックしてみてください!

【酒蔵情報】公式サイト Facebook

日本酒の水割り特集はいかがでしたか?お酒の楽しみ方はひとそれぞれですので、ぜひ水割りにもチャレンジしてみてくださいね。

お酒と一緒におつまみを食べたり、チェイサーを飲みながら、飲み過ぎには気をつけて、楽しいひとときをお過ごし下さい。

Profile

出身は宮城県仙台市、現在は東京都で暮らしています。飲食業への転職をキッカケに日本酒の勉強を始めました。日本酒の味わいはとても幅があって、どんどん世界が広がりますね。一緒にお気に入りのお酒を見つけていきましょう!

日本酒ECサイトを運営しているSYULIP(シュリップ)です。 サケディプロマ、唎酒師、ソムリエ、栄養士などのライターが日本酒の楽しみ方、豆知識、おつまみ記事などを発信しています。

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