2022年01月05日

映画「おくりびと」と山形・庄内地方の日本酒「初孫」

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SYULIP編集部
こんにちは、日本酒に関する情報を発信しているSYULIPです。 日本酒好きメンバーが新しい日本酒の楽しみ方を配信しています。配信する記事はインタビューや自らの体験をベースに一つ一つ丁寧に制作しています。

第81回アカデミー外国語映画賞を受賞し、最近では中国で異例の大ヒットを記録している映画「おくりびと」。公開された当時はとても話題になりましたね。山形県を舞台に納棺士という職業を通して、死と向き合う姿に感動を覚えた人も多いのではないでしょうか。

さて今回の特集「映画と日本酒の思い出」は映画「おくりびと」の舞台となった山形県・庄内地方の日本酒「初孫」を紹介します。お家で一人しっぽりと自分と向き合う映画。自分自身の内なる声に耳を傾けながら、お家飲みを楽しんでみてはいかがでしょうか。

映画「おくりびと」

ひょんなことから遺体を棺に納める“納棺師”となった男が、仕事を通して触れた人間模様や上司の影響を受けながら成長していく姿を描いた感動作です。

映画の予告編とあらすじ

映画のあらすじ

楽団の解散でチェロ奏者の夢をあきらめ、故郷の山形に帰ってきた大悟(本木雅弘)は好条件の求人広告を見つける。

面接に向かうと社長の佐々木(山崎努)に即採用されるが、業務内容は遺体を棺に収める仕事。当初は戸惑っていた大悟だったが、さまざまな境遇の別れと向き合ううちに、納棺師の仕事に誇りを見いだしてゆく。

おくりびとの舞台となった「山形県庄内地方」

山形庄内

庄内地方は、山形県の北西部に位置し、山と海に囲まれた広大な平野が広がる自然豊かな地域です。四季折々の食材が豊富で、お米をはじめ、だだちゃ豆、刈屋ナシ、砂丘メロン、イチゴなどが庄内を代表する農産物。

庄内の名産

全国有数の酒処

山形県には50数社の酒蔵がありますが、中でも庄内地方はお酒造りが盛んな地域。米どころの庄内平野や豊かな雪解け水など、お酒造りに適した自然環境に恵まれています。

山形県酒造組合のHP掲載情報によると、庄内地方では18社の酒蔵があり、それぞれ個性豊かなお酒を楽しむことができます。

山形の日本酒

山形・庄内の日本酒「初孫」

山形の日本酒_初孫純米吟醸

映画公開当時に発売された「清酒 おくりびと」。山形県にある東北銘醸が販売した限定日本酒は、収益を今後の日本映画の振興と、庄内への映画の誘致活動の支援に充てられました。

発売から10年以上が経過し入手することが難しかったため、今回は酒蔵から発売されいる「初孫」のいなほ生詰純米吟醸を購入しました!

日本酒「初孫」を飲んでみよう!

山形の日本酒_初孫純米吟醸

まずはお酒の香りから楽しんでいきたいと思います。公式サイトで「おすすめの飲み方はワイングラスで」と紹介されていたのがうなづける「爽やかな香り」が特徴的です。

味わいは、お酒の新鮮さも感じられますが、一定期間貯蔵されてから出荷される「生詰め」のため、お酒の旨さやコクも楽しめました。これから冬本番ですので、あっさりしたお鍋と一緒に食べたら美味しそう!

山形の日本酒_初孫純米吟醸

原料となるお米は山形県産の出羽燦々100%。伝統的なお酒の仕込み方法「生酛造り」で造られた日本酒です。

専門的な用語が多い日本酒ですが、その中でも「生酛(きもと)造り」は日本酒に詳しい方でもしっかり理解するのが難しい製法です。お酒に詳しくなければ、そもそも読み方がわからない人も多いかもしれません。 まず抑えておきたいポイントとしては、生酛造りとは「昔ながらの伝統的」な製法で日本酒を造る作業をいいます。 お酒造りといっても様々な工程があるので、全体の工程も学びながら生酛造りについて理解していきましょう。 「生酛造り」の読み方と製法 読み方:きもとづくり 内容:酒母(しゅぼ)を造る工程で、①昔ながらの製法で乳酸を取得し、②「山卸し(やまおろし)」という作業を行う。 読み方と大まかな製法内容は上記の内容ですが、これだけでは理解することが難しいですよね。生酛造りを理解するために、まずは日本酒造りの全体の流れを確認していきましょう。 お酒造りの流れを知ると「生酛造り」を理解しやすい 日本酒造りの流れ …

生詰めって?

「生詰め」は貯蔵する前に一度だけ火入れをするタイプの日本酒です。出荷前の2回目の火入れは行われないため、「生の状態で詰める」=「生詰め」というのが表現の由来です。

生詰め酒の多くは、冬〜春にしぼったお酒を火入れし、秋口まで約半年間、貯蔵・熟成させます。秋のお酒として定着している「ひやおろし」「秋あがり」も生詰め酒の一種です。

秋ならではの日本酒として人気の「ひやおろし」。秋といえば一年の中でも旬の食べ物が多く「食欲の秋」と称されるほど食材が美味しくなる時期です。そんな秋の料理と一緒に飲みたい日本酒「ひやおろし」。 今回はひやおろしの語源の由来や、おすすめの飲み方、一緒に食べたい旬の料理を紹介します! 秋の日本酒ひやおろしとは まずは秋の日本酒「ひやおろし」の語源の由来から解説していきます。 ひやおろしの語源と特徴 江戸時代頃から存在されたといわれる「ひやおろし」。冬に造られた日本酒を劣化しないよう火入れ(加熱殺菌)し貯蔵し、ひと夏を超して外気と貯蔵庫の中の温度が同じくらいになった頃、2度目の加熱殺菌をしない「ひや=生・冷たい」のまま、「おろし=出荷する」が語源とされています。 一般的な日本酒は2回火入れする 一般的な日本酒は2回火入れ(加熱殺菌)し出荷されますが、ひやおろしは貯蔵前の1回しか火入れを行わない技法…

GI 山形について

全国で初めて県単位として指定を受けた地理的表示制度「GI山形」。

GI=地理的表示とは各地域の「産地名」の適切な使用を促す制度です。「GI山形」は、国内米と県内で採取された水を原料とし、県内で製造、貯蔵、容器詰めを行っている日本酒が該当されます。

全国に流通している日本酒の「産地名」の適切な使用を促進する制度があるのをご存知でしたか?地理的表示保護制度と呼ばれ、生産者だけでなく消費者にとっても信頼できる商品を選ぶ基準となる制度。 今回は2021年にGI(地理的表示)に認定された「GI利根沼田」のオンラインシンポジウムの様子をお届けしながら、GIについて学んでいきましょう! 地理的表示(GI)保護制度とは GI=地理的表示とは各地域の「産地名」の適切な使用を促す制度です。 もう少しわかりやすく解説すると「GI」を導入することによって、①地域ブランディングの確立、②他製品との差別化が期待できます。私達消費者にとっても信頼性がある製品を購入する一つの基準となります。 なぜGI指定が必要なの? もともと地理的表示の制度は、ヨーロッパの主要輸出品「ワイン」が適応されているのが有名です。フランスなどのワイン生産国は、不正な産地名の使用を防ぐため…

「おくりびと」が気になるならこちらもおすすめ

おくりびとが気になる方へ山形県を舞台にしたおすすめの映画2選を紹介します。どちらも山形にゆかりのある映画です。

蝉しぐれ


山形県庄内地方出身の藤沢周平作の長編時代小説を、市川染五郎主演で映画化した時代劇映画。景色の美しさを鑑賞しながら、日本らしい四季の移ろいをゆっくりと味わえる作品。とにかく美しい映画です。

おもひでぽろぽろ

東京でひとり暮らしをしている27歳の会社員・タエ子。農業に興味を持っている彼女は、休暇を利用し、農家を営む義兄がいる山形へと向かいます。寝台列車で揺れる中、彼女は田舎がないことで寂しい思いをした小学5年生の自分を思い出し始めます。

見る人に懐かしさを感じさせる『おもひでぽろぽろ』。山形のお酒を飲みながら楽しんでみてはいかがでしょうか。

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