『淡麗辛口』だけじゃない!新潟在住唎酒師がおすすめ!新潟の日本酒5選!

新潟県は清酒消費量と酒蔵数が全国一位を誇る清酒王国。

「新潟の日本酒はおいしい」とよく聞きますが、どんな銘柄があって、何がおいしいのか?日本酒の銘柄も数多く、何を飲んだら良いか迷う人が多いのではないでしょうか?

そこで今回は新潟在住の私がおすすめする日本酒を紹介。私自身日本酒の美味しさと嗜好品としての奥深さに気付かされ、「唎酒師」の資格を取得するほどに。今回は新潟の日本酒の特徴とおすすめ銘柄5選を紹介しています。

1分でわかる新潟県の日本酒の特徴

新潟の気候風土と幅広い食により生まれた『新潟淡麗』

新潟の日本酒といえば『淡麗辛口』とイメージする人も多いでしょう。今では辛口だけではなく甘口や芳醇な旨口など、新潟の海の幸、山の幸など幅広い食に合わせた多種多彩な日本酒が造られています。

また、新潟の水は発酵がゆっくり進む軟水が多く、寒さが厳しい冬に醸すことで、長期低温発酵による、スッキリと雑味が少ない淡麗な味わいが、新潟清酒の軸となっています。

新潟の気候風土と多種多彩な酒造りが『新潟淡麗』といった、新しい新潟の日本酒を造り出しています。

米どころ新潟が生み出す『テロワール』

新潟の日本酒の気候 新潟県は夏に比較的晴天が続いて気温の高い日が多く、信濃川や阿賀野川など大小さまざまな河川が、稲作に必要な水を確保できることから、全国的に米どころとして知られています。

これまでに作られた新潟生まれの代表的な酒米は「五百万石」「越淡麗」「一本〆」などがあり、酒造好適米生産量は全国二位となっています。

新潟の日本酒のほとんどが新潟県産米で造られており、ワインでいうところのテロワール(生育地の地理、地勢、気候による特徴)が、新潟のお酒を通して味わう事ができます。

日本三大杜氏『越後杜氏』の高い技術力

越後杜氏 日本酒造りの最高責任者『杜氏』。日本三大杜氏と呼ばれている一つに新潟の『越後杜氏』があります。

良質な原料が収穫された結果として酒の質が向上した年を意味する、ワインで言うところの「当たり年」という言葉が日本酒にはありません。これは天候などの影響で原料となる米に多少の品質変動があっても、複雑な製造工程の中で杜氏の技術がそれを補えるためであるといわれています。

越後杜氏は高齢化により少なくなりましたが、卓越した技術の伝承のため昭和59年より『新潟清酒学校』を全国に先駆け設立しました。今でも清酒学校は継続しており、若手酒造技能者を育成する学校は世界でも新潟県のみです。

おすすめ!新潟県の⽇本酒5選

あべ 定番純米吟醸

新潟のおすすめ日本酒_あべ 撮影協力/くにかね酒店(新潟市東区)

日本酒のおすすめポイント

  • はっきりとした酸が、爽快な味わいを演出。
  • しっかりとした甘みと米の旨味。
  • 五百万石らしいスッキリとキレの良い食中酒。

合わせたい料理「鶏の唐揚げ」

鶏の唐揚げ

阿部酒造の特徴

新潟県中越エリアの柏崎市にある阿部酒造。

地元産の酒米をメインに使い、地元の風景をラベルに使用するなど、地元柏崎に根付いた酒造りを行っています。『淡麗辛口』が代表的である新潟に、「酸と米の旨味」をしっかりと出すことをメインに考えられている酒蔵。

6代目蔵元阿部裕太氏は、前職時代にワインばかり飲んでいた経験を活かし、ワインにある『酸』を日本酒に取り入れたたそうです。

次に紹介する銘柄も同じく阿部酒造の日本酒です。

STAR SERIES(スターシリーズ)

新潟のおすすめ日本酒_starシリーズ

撮影協力/くにかね酒店(新潟市東区)

日本酒のおすすめポイント

  • 特定名称などの情報を気にせずに『ただただ美味しい日本酒』を造りことに挑戦したシリーズ。
  • 味わいがしっかりした原酒タイプでありながら、アルコール度数が低く飲みやすい。
  • 地元の酒米を使い、ラベルも地元の風景画を使用するなど、地元柏崎に貢献したい思いで造っている日本酒。

合わせたい料理「チーズ」

チーズ

村祐(むらゆう) 常盤ラベル 亀口取り

新潟のおすすめ日本酒_村祐

撮影協力/田才酒店(新潟市東区)

日本酒のおすすめポイント

  • まるで甘口の白ワインを飲んでいるようなフレッシュな香りと柔らかい酸味。
  • 甘味は高級砂糖『和三盆』をイメージ。
  • 自然に滴り落ちる新鮮な原酒そのままを、濾過せず瓶詰めした新鮮な日本酒。

合わせたい料理「小松菜のお浸し」

小松菜のお浸し

村裕酒造の特徴

新潟県の下越エリア、新潟市の中で南東に位置にある新潟市秋葉区にある酒蔵。

「自分の造ったお酒が本来評価される場所は品評会ではなく、お客様に飲んで頂ける市場である」と毎年入賞や金賞を獲得していた品評会への出品を止めました。

使用米、精米歩合、日本酒度、酸度等は非公開。「先入観を持たずに飲んで旨いかを判断してもらいたい」と、直感的に旨いと感じられる日本酒造りを目指しています。淡麗辛口が主流な新潟の中で、甘口のお酒を造り、新潟県における多種多様な酒造りの先駆者的存在。

八海山(はっかいさん) 純米大吟醸

新潟のおすすめ日本酒_八海山

撮影協力/地酒の都屋(新潟市中央区)

日本酒のおすすめポイント

  • 綺麗で透明感のある飲み口に、柔らかな旨味と甘味。
  • 燗酒するとより一層柔らかな旨味と香りが際立つ。
  • 料理の邪魔をせず、引き立て役になる食中酒。

合わせたい料理「寿司」

寿司

八海醸造の特徴

新潟県南部に位置し、雄大な山々に囲まれた美しい自然が広がるまち『南魚沼市』にある酒蔵。酒造りのコンセプトは「酒としての旨みは十分にありながら、食事を邪魔せず、いつまでも飲み飽きない酒」。

日本酒だけではなく、焼酎、梅酒、甘酒、ビール、本みりん、加工食品や発酵食品など、さまざまな商品の開発・製造を手がけています。

無想(むそう) 散憂(さんゆう) 辛口純米吟醸おりがらみ生原酒

新潟のおすすめ日本酒_無想

撮影協力/酒の松澤(新潟市中央区)

日本酒のおすすめポイント

  • 甘味は柔らかく辛口な味わいですが、しっかりと感じるお米の旨味。
  • おりがらみらしいシルキーで爽やかなお米の香りと、淡麗な後味に上品なキレ。
  • 村上産100%の越淡麗を使用。

合わせたい料理「白身魚や貝類などの淡白なお刺身」

日本酒おつまみ_刺し身

大洋酒造の特徴

大洋酒造は新潟県の下越エリアにある城下町『村上市』にあります。新潟県が発祥の代表銘柄『越淡麗』の試験栽培を行う5社のうちの1社に選出去れ、越淡麗という名前が付く前から、この酒造りに関わってきたなど、新潟県が生み出した酒造好適米『越淡麗』と関わりが強い酒蔵です。

1972年、全国に先駆けて市販酒として大吟醸を世に送り出した酒蔵でもあります。

新潟市内の地酒屋情報

今回撮影にご協力頂いた新潟市内の酒屋情報です。近くにお越しの際は、ぜひお立ち寄り下さい。

くにかね酒店

くにかね酒店
【MAP】 【住所】 新潟県新潟市東区東中野山4-1-7
【電話】 025-276-5511
【HP】 @ks_ni.2015/Instagram

田才酒店

田才酒店
【MAP】 【住所】 新潟県新潟市東区江南1-6-37
【電話】 025-276-5511
【HP】 https://www.tasai-jizake.com/

地酒の都屋

地酒の都屋
【MAP】 【住所】 新潟県新潟市中央区親松2−3
【電話】 025-285-0761
【HP】 https://www.niigata-miyakoya.jp/

酒の松澤

酒の松澤
【MAP】 【住所】 新潟県新潟市中央区水島町7−21
【電話】 025-244-7538
【HP】 https://sakenomatsuzawa.com/
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