カップ酒研究所「宮城カップ酒特集」
今回のご当地カップ酒特集は、私の地元・宮城県です!日本酒をつくる際、一般的には酒造好適米を使用することがほとんどなのですが、宮城県は私たちが普段食べている飯米(一般米などと呼ばれたりもします)を使った日本酒も多いのです。
南部杜氏を中心としながら、東北の厳しい寒さのなか低温長期発酵で仕込まれたお酒は淡麗で辛口な味わいとなります。また「みやぎ・純米酒の県」宣言というものがあり、県内にある酒蔵さん達は足並みをそろえて、宮城のお米を使った美味しい純米酒づくりに励んでいます。
カップ酒それぞれの基本情報
まずは商品について
【愛宕の松】商品情報
■直径…5.5cm
■高さ…10cm
■内容量…180ml
■アルコール度…15度
■特定名称…特別純米酒
■お米…国産米(精米歩合60%)
ラベルは漆黒の中に浮かび上がるような力強い文字。裏面には「あたごのまつ」と、ひらがなで書かれています。
【澤乃泉】商品情報
■直径…6.5cm
■高さ…9.5cm
■内容量…180ml
■アルコール度…15度
■特定名称…特別純米酒
■お米…国産米(精米歩合55%)
地元・伊豆沼は、渡り鳥の越冬地として有名!その白鳥がかわいらしく描かれています。
酒蔵情報について
愛宕の松【新澤醸造店】(宮城県大崎市)
1873年(明治6年)創業。創業当時から地元で愛され続けている銘柄が「愛宕の松」です。2000年には現在の5代目である新澤巖夫さんが宮城県最年少の杜氏となり、翌年には新銘柄「伯楽星」を発表。
しかし、2011年の東日本大震災で蔵が全壊する大打撃を受けてしまいました。その年のうちに、山形県との県境にある宮城県柴田郡川崎町へ移転。究極の食中酒をコンセプトに、料理の味を引き立たせることのできる、甘さを控えた酒づくりをおこなっています。カップ酒から高級酒まで、マイナス5度の冷蔵庫で保管され、お客様の手元に届く時に最高のコンディションになるよう管理されています。
澤乃泉【石越醸造】(宮城県登米市)
1920年(大正9年)創業。生産量の8割以上は、仙台・石巻・登米を中心とした県内に出荷され、とくに登米市内では独占的といってもいいほど厚い支持を受けている酒蔵さんです。原料となる米は地元産の環境保全米を使用しており、数年前からは契約農家さんと協力して、山田錦や蔵の華、亀の尾などの生産にも取り組んでいます。
地元で愛されるお酒をつくり続けるため、何よりも大事にしているのは地域との繋がり。2020年にはリキュールの免許を取得し、新たな商品も生み出しています。また、日本酒の研究に取り組む中で、日本酒と酒粕を使用した石鹸やフェイスマスクなども製造。今後の展開がますます楽しみです!
カップ酒それぞれの楽しみ方
愛宕の松をそのままで…
お酒自体は、うっすらと黄色がかっています。フレッシュ感のあるメロンのような、ほんのりと甘い香りが心地よいですね。口当たりはとても軽くて、クセのない爽やかな味わいです。飲んだ時に少しピリピリっとした刺激もありつつ、余韻はサーっと短めな印象。
組み合わせるお料理に合わせて、冷酒・ぬる燗・熱燗など温度帯を変えてみるのも楽しいと思います!個人的には冷酒でキュッと飲むのが好きでした♪
▼参考記事
日本酒の美味しい飲み方とアレンジ8選!基本的な楽しみ方や割り方を紹介!
愛宕の松×無糖紅茶
サラッと飲みやすい愛宕の松には、同じくすっきりとした味わいの無糖紅茶を合わせてみました。
ウーロン茶や緑茶のような渋みが少ないので、食事の邪魔をせず、最後まで飽きずに飲みきることができますよ〜。お好みの濃さで割って楽しんでみてください!
澤乃泉をそのままで…
こちらも色はやや黄色いですね。香りはそんなに強くは感じないものの、少し甘酸っぱいようなフルーティーさがあります。
飲んでみると…はじめはじんわりとお米の甘さが広がって、そのあと徐々に酸味が際立ってきます。苦味はほとんどなくて、表現するなら“淡麗ちょい辛口”といったところでしょうか。適度なコクもあって、飲みごたえあり!深みのある味わいです。
澤乃泉と合わせるなら…鯖の冷燻
今回のご当地おつまみは、池袋にあるアンテナショップ「宮城ふるさとプラザ」で見つけてきました!脂ののった宮城県産のサバを野菜やスパイスのソミュール液に漬け込み燻製したおつまみです。
口どけのいい脂としっとり食感を楽しめるスモーク鯖と、しっかりとした旨味のある澤乃泉…最高!強い燻製香にも負けず、脂っぽさをスッと切ってくれる頼れる相棒です。