映画『マルサの女』と伊丹十三が愛した伏見の日本酒
伊丹十三監督の代表作「マルサの女」。脱税摘発の超プロフェショナル集団「国税局査察部(マルサ)」を舞台に、エンターテイメント要素満載の超娯楽映画。作品のテンポが非常に良く、スピード感を感じさせる作品です。
今回の映画と日本酒の特集は伊丹十三監督と「マルサの女」。また監督が愛したと言われる京都伏見の日本酒を紹介します。
映画「マルサの女」の概要
1987年に公開された本作品。伊丹十三監督は俳優やエッセイストとして活躍していましたが、この作品のヒットをきっかけに日本を代表とする監督へ。翌年の日本アカデミー賞で主要部門を独占した完成度の高い作品です。
映画の予告編とあらすじ
税務署に勤務する板倉はやり手の調査官として活躍していた。ラブホテルを経営する実業家の権藤に目をつけるも、なかなか脱税の証拠を掴めず。その後「マルサ」へ栄転をきっかけに、税務署のプロ集団の一員として権堂の脱税のカラクリを捜査し解明していく。
監督『伊丹十三』と女優『宮本信子』
Source of photo : 伊丹十三記念館 Web site
たいへんな「猫好き」だった伊丹十三監督。マルサの女の他にもスーパーの女、ミンボーの女の「〇〇の女シリーズ」、たんぼぼ、お葬式など今日でも語り継がれる名作を残してきました。
マルサの女でも主人公で登場する宮本信子は、伊丹十三監督の伴侶でもあり、彼の作品に欠かすことの出来ない存在。男社会のなかで一生懸命に仕事をしている女性を伊丹監督は描きたかったと言われ、彼女の演技を通して力強い女性像を鑑賞することが出来ます。
伊丹十三が愛した日本酒『桃の滴』
酒どころと知られる京都伏見の松本酒造が醸す「桃の滴」。伊丹十三監督が好きだった日本酒として語り継がれています。 大きく描かれた桃の隣には松尾芭蕉の名句「わが衣に ふしみの桃の 雫せよ」。伏見を訪れた際に呼んだ俳句だそうです。
日本酒『桃の滴』の味わい
滑らかな口当たりと穏やかな香りを楽しめる日本酒です。スッキリとした純米酒のため、爽やかタイプの日本酒に近い味わいです。一緒に食べる料理は何でも相性が良さそうですね。
寒い時期は熱燗や上燗でも美味しく飲める日本酒です。温めることでアルコール感は少し増しますが、シンプルで切れの良い味わいを楽しめます。温かい料理と一緒にいかがでしょうか。
▼参考記事
爽やかタイプの日本酒ついてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
一緒に食べたいおつまみ
「桃の滴」は日本酒の中では、料理との相性の幅が広い食中酒に該当するお酒です。今回は爽快でシンプルさを楽しめるおつまみと、タンパク質たっぷりな料理を紹介。
長芋トマトのごましそ和え
日本酒のシンプルさや爽快さを同調させたい場合、シンプルでスッキリとした料理と相性が良いです。シンプルでヘルシーな料理と一緒に頂きました。
焼き鳥
爽快な後味は食事に含まれる油脂成分を洗い流すウォッシュやリセット効果が期待できます。鶏の唐揚げ、塩焼き、炭火焼きなどの料理と合わせてみてはいかがでしょうか。
マルサの女が気になるあなたにおすすめの映画
マルサの女の続編「マルサの女2」は必ず観てほしい作品ですが、伊丹十三監督のその他のおすすめ映画を紹介。まずはこちらから。
スーパーの女
スーパーが大好きな主婦が、幼馴染が経営する潰れかけのスーパーを救うべくライバルのスーパーに真っ向勝負を挑んでいく人情喜劇です。誰が観ても楽しめる作品!
タンポポ
女主人の営むさびれたラーメン屋を行列のできる繁盛店にするため5人の男が立ち上がり理想のラーメン屋を作り上げます。オムニバスのような物語も魅力の一つ。鑑賞後に絶対ラーメン屋へ行きたくなります。