カップ酒研究所「滋賀カップ酒特集」
今回のご当地カップ酒特集は、滋賀県です。日本最大の湖である琵琶湖のまわりには30以上の蔵元があり、個性豊かな日本酒がつくられています。琵琶湖を取り囲む山々には、質のよい地下水や伏流水が流れ、また近江盆地では気候を生かした米作りがおこなわれています。
面白い取り組みとして『滋賀地酒10,000人乾杯プロジェクト』というものがあるのですが、ご存知ですか?県内の33の蔵元が共同でコラボ酒を開発したり、決まった日に県内の飲食店や家庭で一斉に乾杯をするというイベントを開催しているんです!美味しいお酒で繋がる人々の輪…どんどん広がるといいですね〜♪
カップ酒それぞれの基本情報
まずは商品について
【大治郎】商品情報
■直径…6.5cm
■高さ…10cm
■内容量…180ml
■アルコール度…18度
■特定名称…純米 うすにごり 生原酒
■お米…国産米(精米歩合60%) ※原料米は吟吹雪を使用
東京・中野区にある酒店「味ノマチダヤ」限定酒!ラベルの文字は、滋賀県にある法泉寺の住職・増田州明さんによるものです。書家としても活動されているそうですよ
【不老泉】商品情報
■直径…6.5cm
■高さ…10cm
■内容量…180ml
■アルコール度…15度以上16度未満
■特定名称…特別純米酒
■お米…国産米(精米歩合60%)
文字だけのシンプルなラベルですが、「参年熟成」に心惹かれてしまうこと間違いなし!熟成を感じる黄金色が美しいですね
酒蔵情報について
大治郎【畑酒造】(滋賀県東近江市)
1914年(大正3年)創業。代表銘柄「大治郎」は“米を作る人、売る人、呑む人が互いに顔が見え、語り合える”という想いのもと、創業者の名前が付けられ、全国に知られるようになりました。
使用する酒米は「吟吹雪」「山田錦」「滋賀渡船六号」「玉栄」で、全量地元契約栽培米というこだわり。さらに、2010年からは自社田での酒米づくりもスタート。19歳の若者を米づくりに巻き込んだ酒米で造る「19歳の酒」などもあり、未来へと希望を繋ぐ取り組みにも積極的。少人数による昔ながらの手作業のため生産量は多くありませんが、しっかりと目の行き届いた丁寧さを感じられるお酒を醸しています。
不老泉【上原酒造】(滋賀県高島市)
1862(文久2年)創業。琵琶湖の西岸にある蔵内の井戸に湧き出す比良山系の軟水が仕込み水。酵母の添加を一切しない山廃仕込みで、本来お米が持っているコクや旨味を引き出しているのが特徴です。
出来上がった醪を絞る作業は機械ではなく、全量木槽天秤しぼり(きぶねてんびんしぼり)。通常、機械であれば1日で終わる工程を、石の重みでゆっくりと3日かけて絞っていきます。そうすることで雑味のないクリアな味わいのお酒となり、そこからさらに熟成されたものはなんとも言えない贅沢な旨味を感じられるものになります。とことん手間を惜しまず醸されたお酒は、まろやかで骨太!日本酒好きを虜にします。
カップ酒それぞれの楽しみ方
大治郎をそのままで…
“うすにごり”という名の通り、うっすらとにごっていますが、澱はとても少なめです。優しくてほんのり甘みのあるような香りがあります。飲んでみると、生酒ということもありピチピチ感とフレッシュ感がすごい!苦味はあまりなく、じんわりとお米の旨味が広がっていきます。余韻は短めですね。アルコール度数18度なのにスルスル飲めてしまう…飲みやすい味わいです。
大治郎と合わせるなら…あゆの塩焼き
今回のご当地おつまみは、日本橋にあるアンテナショップ「ここ滋賀」にて購入しました。
余分な脂を落としながら香ばしく焼かれた鮎と、旨味しっかりな大治郎を組み合わせて乾杯!
ほかほかの鮎を頬ばりながら、グイグイいけちゃいますよ〜!鮎の塩焼きには、蓼酢(たでず)というスッキリとした辛みのあるお酢もついていて、清涼感のある大治郎とも相性ヨシです。
不老泉をそのままで…
こちらは、”参年熟成”だけあって、艶っぽい黄色です。香りも、古酒のようなスパイスっぽい複雑さがあり、香りだけでも十分に楽しめますね。まろやかな甘みと、後からひょっこり顔をのぞかせる酸。ぬる燗〜熱燗にすると香りがより一層引き立ちます。
すき焼きや焼鳥の甘辛いタレに合いそうな、深みのある味わいです。カップ酒とは思えないクオリティの高さ!
▼参考記事
日本酒の美味しい飲み方とアレンジ8選!基本的な楽しみ方や割り方を紹介!
不老泉×ジンジャエール
コクのあるしっかりタイプの不老泉をジンジャエールで割ってみました。氷をたくさん入れたグラスに、2:1の割合というのが個人的にはオススメです!
不老泉のスパイス感とジンジャエールのスカッとした辛さがマッチして、日本酒とは思えないほど飲みごたえのある一杯が完成♪お好みでレモン果汁をキュッと絞れば、味わいに変化がつくのでいいと思います!