【夏酒】モテる家飲み!4つの日本酒とおつまみを合わせてみました!
日本酒についてお酒の先生に教えてもらう特集3回目!今回のテーマは「お家飲み」。座学やテイスティングで得た知識をより実践的に学び、簡単なペアリング料理も教えてもらいました!
男性のみなさん!これを読めば多分モテる!!
日本酒の先生!アサノノリエさん
にほんのもの応援社「和altz(わるつ)」代表。ソムリエとして活躍しお酒に関する様々な資格を取得。女性、外国人、若者、日本酒ビギナーをターゲットに日本酒文化を伝える活動をしている。
暑い夏にこそ飲みたいお酒「夏酒」
夏らしい爽やかなラベル
日本酒の銘柄一覧 ※左側から順番に
- 開華 純米生酒
- 山形正宗 夏ノ純米花火ラベル (昼の部)
- 悦凱陣 ブルーボトル 純米吟醸 無濾過生
- いずみ橋 夏ヤゴ スパークリング
岸本:今回の日本酒は前回よりも色鮮やかですね!
アサノさん:夏っぽくて爽やかなボトルデザインですよね!まずは夏酒について少し勉強しましょう。
夏酒って何ですか??
岸本:アサノ先生!日本酒の「夏酒」ってどういうお酒なんですか??
アサノさん:明確な定義は決められていませんが、暑い夏に冷やして飲んで美味しい日本酒を「夏酒」として夏らしいボトルで見かけますね。特に夏酒として販売されることが多い日本酒は今日紹介する「原酒」「生酒」「にごり酒」「スパークリング」の4種類とかぐびぐび飲める低アルコール系とか前回勉強した「爽酒」系かな。
岸本:あっ!それ覚えてます!原酒は水を加えずアルコール度数の調整をしていないお酒で、火入れをしていないお酒が「生酒」でしたよね?にごり酒ってマッコリみたいなお酒ですか?
アサノさん:にごり酒とは読んで字のごとく、にごった状態の日本酒のことです。日本酒を造る過程で日本酒と酒粕に分離する作業があります。にごり酒は目の荒い布などで搾るのが特徴で、にごり酒の中に含まれる固形物は、酒粕として分離されずに余った部分。
「夏酒」に合わせよう!モテる!日本酒おつまみ
岸本:普段作る料理がマンネリ化しているので、この企画めちゃくちゃ楽しみにしてました!
アサノさん:岸本さん!まかせて!今回は難しい調理方法は一切無し。切って混ぜるだけで完成する料理。食材もスーパーとコンビニで手軽に買えるものを選んでます。
岸本:アサノ先生・・・ありがとうございます・・。
1品目!夏のにごり酒と合わせたい「スモークサーモンとクリームチーズのディップ」
アサノさん:まず一品目は「スモークサーモンとクリームチーズのディップ」。スモークサーモンを切り刻んでクリームチーズと混ぜるだけで完成!最後に山椒をふってクラッカーと一緒に。
岸本:男飯×おしゃれ料理ですね!では早速作っていきます。
スモークサーモンはこれくらい細かく!
アサノさん:その後はクリームチーズを入れてよく練って、最後に山椒をパッとふりましょう。実はにごり酒とかスパークリング酒は山椒と相性がとっても良いんです!一緒に食べると香りがすっと鼻から抜ける、特に夏におすすめの組み合わせ。
クリームチーズは単体でもお酒との相性が抜群!常時冷蔵庫に保管しておきたい食材です。お好みでレモン汁をいれると全体的にさっぱりした味付けになりますよ。
2人分の材料
スモークサーモン・・・4〜5枚
クリームチーズ・・・50g程度
(マスカルポーネチーズもおすすめ)
山椒・・・少し
クラッカー・・・お好みで
2品目!夏の無濾過生酒と「アンチョビ冷奴」
アサノさん:続いては先程の料理よりももっと簡単なアンチョビ冷奴。お豆腐を切ってアンチョビをのせて完成です。
岸本:アンチョビ!実は最近オイルサーディーンにハマってます!!
アサノさん:アンチョビは塩漬けにして熟成させたカタクチイワシね!そして今回はフィレを使います。フィレが無いときはペーストでもOKよ!
慎重に。しんちょうに。。
アサノさん:お豆腐は木綿豆腐の方が豆の旨味と食感を感じられます。絹豆腐は上品な舌ざわりです。アンチョビをお豆腐の上にのせましょう。冷奴にお醤油をかけるイメージでアンチョビの塩味をプラスする感じね。
アンチョビをリボンのようにのせるとおしゃれ
アサノさん:大豆の濃厚な味や食感をよりいかすなら、お豆腐をしっかり脱水するとよりお酒の肴っぽい一品になります。アンチョビは味がしょっぱいので量を調整してください。最後にレモン汁をかけて完成です。
2人前の材料
木綿豆腐・・・1/4枚
アンチョビ・・・2枚
レモン汁・・・少し
3品目!フルーティーな日本酒と「生ハムパイン」
アサノさん:続いては生ハムとパイナップルを合わせたおつまみ。ワインじゃなくて日本酒を合わせます!
岸本:めちゃくちゃおしゃれ!パイナップル使うんですね!これはモテそう・・
アサノさん:そうなんです。作り方は缶詰のパイナップルを適当に切って並べ、横に生ハムを添えるだけ。サラダを敷くことで見た目も鮮やかになりますよ。
岸本:簡単なのにインスタ映えするおつまみですね。これ絶対将来使わせてもらいます!
美味しそうな生ハムパイン
2人前の材料
カットパイン(缶詰でも生でもOK)・・・2枚
生ハム・・・8枚
4品目!夏の純米酒と「揚げないスイートチリ唐揚げ」
アサノさん:最後のおつまみは豆板醤とマーマレードジャムでソースを作っていきます。これにコンビニで買ってきた唐揚げか、冷凍唐揚げを混ぜて「家で揚げないスイートチリ唐揚げ」。
岸本:マーマレードってパンに塗るやつですよね?それを使うんですか?
アサノさん:そうそう。マーマレードや杏のジャムでもOKです。ソースのイメージは東南アジアの料理に出てくる甘辛いスイートチリソース。今回合わせる日本酒が柑橘っぽい香りを含んでいるので、それとの同調を狙ってみました!
岸本:あ・・・、すいません!今回間違って豆豉醤を買ってきてしまいました・・。
アサノさん:大丈夫!ソースは好みなので!豆豉醤(トウチジャン)は黒豆を発酵させてニンニクとか入れた味噌みたいなもの。それも旨味があって美味しそう!甘さや辛さはご自身で調整してみてください。ソースが完成したら、温めた唐揚げと甘辛いソースを混ぜるだけ!
本当はこんなイメージの「スイートチリソース」
2人前の材料
冷凍唐揚げ(揚げてあるお惣菜でも)・・・3〜4個
豆板醤(コチュジャンでもOK)・・・適量
(今回は間違えて豆豉醤)
マーマレードジャム・・・適量
完成!おしゃれなおつまみプレート
ジャジャーン!!完成!!めちゃくちゃ美味しそうです!30分で完成したとは思えませんね。
アサノさん:岸本さん簡単だったでしょ?加工品を多くしたので、料理が苦手な人でも大丈夫。
岸本:はい!まさかこんな料理を作る日がくるなんて。。先生!一生ついていきます。
本日の日本酒とおつまみプレート
実食ターイム!!想像以上の美味しさ!
始まりました!お家飲み!!
にごり酒スパークリングとサーモンクリームチーズのディップ
いずみ橋 夏ヤゴ スパークリング
アサノさん:神奈川県海老名市の泉橋酒造の「夏ヤゴ スパークリング」。日本酒の原料となるお米作りから醸造まで一貫して行う「栽培醸造蔵」です。
にごり酒はゆっくりゆっくり混ぜましょう。混ぜる前の上澄み部分を飲む人もいます。
そして開けるときは斜めにするのがポイント。にごり酒の泡が吹き出しそうになったら蓋を閉め、ゆっくり開封しましょう。
にごり酒を混ぜる時はゆっくり、ゆっくり
アサノさん:それではまずは香りから楽しみましょう。柔らかいヨーグルトのような穏やかな香りを感じませんか?
岸本:はい、ヨーグルトのような香りがします!口に含むとシュワシュワ!ヤクルトみたい!
アサノさん:乳酸菌飲料や柔らかいクリーミーな味わいですよね!これにスモークサーモンとクリームチーズを合わせてみてください。山椒が鼻から抜けて夏らしい爽やかさも感じられますよ。
岸本:これ!うまい!!実はスモークサーモンとクリームチーズをつまみ食いしたんですが、山椒入れるとスッキリして今回のお酒と合いますね!
う、うまいっ!!!
アサノさん:スパークリングは日本酒の中でも香りが広がりやすいタイプですが、山椒をプラスすることで華やかさと爽やかさが倍増するんです。
ポイントはシュワシュワしたお酒とふわふわのスモークサーモンのムースの食感を合わせ、山椒のアクセントを加えること。食欲を刺激する組み合わせです。
スモークサーモンの代わりに生ハム、クリームチーズの代わりにマスカルポーネでも美味しいです。
アサノさん:乾杯に食前酒で軽く飲むのであれば氷を入れても良いですし、カシスシロップを1滴たらしてもオシャレで美味しいし、絶対女子にウケるはずよ!(笑)。
シンプルな素材を味わう日本酒と「アンチョビ冷奴」
悦凱陣 ブルーボトル 純米吟醸 無濾過生
アサノさん:香川県の丸尾本店の「悦凱陣(よろこびがいじん)」。お燗にして美味しい日本酒が人気の酒蔵です。
夏酒は華やかで香り高い日本酒が多いですが、今回はあえて硬派なイメージの日本酒をチョイス。前回学んだ無濾過生酒です。合わせる料理も香りを抑え、素材を味わうシンプルなおつまみ。
日本酒家飲み2本目!次も楽しみ!
アサノさん:これは一番シンプルで塩味もきいてて旨味がある料理。香りが控えめでお米の良さを感じられる日本酒と相性が良いです。アンチョビを少し〆るイメージでちょこっとレモン汁をかけました。
岸本:それでは早速頂いてみます。アンチョビをまるごと食べるとかなりしょっぱいので気を付けて!
岸本:うん!お酒は爽やかで飲みやすい!ちびちびお酒を飲みながらお酒の肴として食べたいおつまみですね。
アサノさん:ご飯と塩辛のような組み合わせですね。香りはひかえめな組合せですが、塩漬けして熟成させたアンチョビの旨味が日本酒のアテとして最高! あとは電子レンジでお酒を温めて、1品目のクリームチーズと合わせるのもおすすめ。口の中でクリームチーズがとろけて絶品です。
岸本:それ気になる!早速やってみます。
お家飲みなのでお酒を温めるのは電子レンジを使います。温める目安はこちら。
■電子レンジで温める時間
180ml(一合の場合)
☆ぬる燗(約40℃)
(常温から) 500Wで約50秒
(冷えた状態から) 500Wで約70秒
☆熱燗(50℃)
(常温から) 500Wで約60秒
(冷えた状態から) 500Wで約80秒
マグカップに日本酒を入れて電子レンジへ
岸本:なんだこれ!クリームチーズがとろけて口の中でサーモンがよみがえりました!
夏場って身体が冷えやすいので、温かい料理をたまに食べたくなりますよね。そんな時に試してみてください。お酒は温めすぎず「ぬる燗」がちょうどよかったです。
フルーティー!生ハムパイン!「山形正宗」
山形正宗 夏ノ純米花火ラベル
サノさん:次は華やかでジューシー、フルーツが凝縮したみたいな旨味もあって、ロックで飲んでも美味しい日本酒「山形正宗」です。夏の夜空に花火が描かれたラベルも季節を感じられますね。
日本酒とお料理、両方を冷えた状態にするのがポイント!食べるギリギリまで冷蔵庫で冷やしておきましょう。
夏酒は色々な楽しみ方がありますが、まずは冷酒から。その後ロックやハイボールも試してみます。
岸本:とってもジューシー!あ、これパイナップル!後味がパイナップル!
本当にパイナップルジュースのような日本酒。炭酸で割ったらパインサワーのような味わいになりそうです。
アサノさん:とろみがあって、しっかりジューシーさを感じられる日本酒。絶対生ハムパインと相性が良いと思います。
パイナップルと生ハムですか・・??
アサノさん:日本酒は五味の中で「塩分」が無いんですよね。さっきのアンチョビもだけど、生ハムで塩分を足すのがポイント!あとは塩漬けされたことによる旨味も抜群に合いますよ。
それでは頂きます!
岸本:生ハムうまい!フルーツ×生ハム最強ですね。旨味が口の中で広がりました!
アサノさん:華やかジューシー&フルーティーな日本酒に、甘酸っぱさとしょっぱさのバランスが美味しいでしょ?夏酒はトロピカルなフルーツと合わせると相性が良いことが多いんです。フルーツとフレッシュモッツァレラチーズもいいし!その場合はオリーブオイルとお塩もちょっと加えてみて。
炭酸を入れて日本酒ハイボールに
アサノさん:この日本酒はロックやソーダ割りも美味しいです。暑い夏にぴったりですね。
岸本:いつも飲んでるハイボールよりも断然飲みやすいです。これ!何杯も飲めちゃう!
とっても飲みやすい!日本酒ハイボール
スモークサーモンのムースと食べても美味しそう!洋風な味付けやエスニック料理とも良い組み合わせです。
岸本:日本酒には和食という固定観念があったんですが、洋風な料理とも相性が良いんですね。
アサノさん:日本酒は「生臭さやクセを消す」こともできますし、逆に「風味を与える」こともできます。ワインよりも幅広い料理と合わせることができるんです。
夏に食べたい!肉×日本酒「開華 純米生酒」
開華 純米生酒
アサノさん:栃木県佐野市の第一酒造の「開華 純米生酒」。夏っぽくって可愛らしいデザインでしょ?ジャケ買いしたい日本酒じゃないですか?
今回は夏といえば焼き肉とビールのようなイメージで、甘辛な料理とさわやか柑橘系のお酒をイメージしたペアリング。
夏っぽい爽やかなラベルデザインですね!
豆豉醤を使用しましたが、辛めの味付けが好きな方は、豆板醤、コチュジャン、タバスコを入れると良いです。
岸本:これこれ!待ってました!「肉×酒」夏ですね!
アサノさん:甘酸っぱい夏ミカンみたいな香りを感じさせる日本酒なので、唐揚げの油を切る効果もあります。ママレードの皮との相性も最高!今回の中ではバランスが良い夏酒なので合わせられる料理の幅は広いです。
岸本:この料理本当に美味しいです!マーマレードと豆豉醤のソースで中華風エスニック料理みたいな印象になりますね。
アサノさん:夏といえばお肉と辛い料理!そんな時に食べたくなりますよね?電子レンジで温めた唐揚げに一手間加えるだけでお店で食べる料理に。夏っぽくもっと辛さを強調しても美味しいですよ。
大満足の家飲み企画!次回も楽しみです
アサノさん:岸本さん、夏酒とお家飲みの企画はいかがでしたか?ちなみに今回一番気に入った組み合わせは何ですか?
岸本:まずはどの料理も簡単に作れる点が嬉しかったです。これなら僕でも出来そう!一番気に入った飲み合わせは、お燗にして飲んだお酒とサーモンクリームチーズ。
アサノさん:夏場のお燗って美味しいですよね。夏でも冷え性の女子にも教えてあげてね(笑) 家飲みだと自分の好みで料理やお酒をアレンジ出来たり、自分だけの料理の実験をできるのも楽しいですよね。
岸本:確かに!将来彼女を家に呼んで共同作業ですね!
アサノさん:そうそう・・(笑) 今回のようなお家飲みを披露できればきっとモテるはず!
岸本:アサノ先生、その言葉信じますよ!
最後に「アサノ先生情報」
Profile
岸本 祐介
お酒をこよなく愛する三十路間近の徳島人。好きな飲み方は「安い居酒屋でグダグダ飲む」、好きな言葉は「おあいそ」。特集企画を通して日本酒勉強中!