焼酎に賞味期限はあるの?焼酎を長く楽しむための開封後の正しい保存方法などを解説

カップ麺やペットボトル飲料などには「賞味期限」があります。焼酎にも賞味期限があるのか、疑問に感じたことがあるでしょうか。

自宅で長期間保管されていた、何年も前の日付が印字されている焼酎が出てくることがあります。

このような場合、飲むことができるのか。合わせて保管方法や劣化してしまった焼酎の使い道について説明していきます。

そもそも賞味期限とは?

賞味期限

参考:農林水産省 https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/kodomo_navi/featured/abc2.html

 賞味期限について

賞味期限とは、未開封で「味・風味が変わらず美味しく食べられる期限」のこと。品質が劣化しないことを製造者が保証する期限です。傷みにくい食品に表示されています。

消費期限との違い

消費期限とは、未開封で「安全に食べられる期限」のこと。ただし袋や容器を開けずに保存方法を守っていた場合となります。賞味期限に比べ傷みやすい食品に表示されています。

焼酎の賞味期限ってどのくらい?

焼酎 賞味期限

焼酎には賞味期限の記載はありません。賞味期限は細菌による食品の劣化の可能性があるため定められています。食品を劣化させる細菌はアルコールに弱く、アルコール度数によって必要のないものもあります。

焼酎に賞味期限がないって本当?

焼酎には賞味期限が定められていません。焼酎のアルコール度数は20~45度。蒸留酒であるため濃度が高いのが特徴です。

食品を劣化させる原因は雑菌の侵入や増殖によるものですが、これらはアルコール度数10度以下でなければ生存できません。

よって焼酎の劣化や変質の可能性はゼロに近く、賞味期限を定める必要がないとされます。

5年、10年経った焼酎でも大丈夫?

年数が経った焼酎であっても、細菌による劣化や変質はないため、飲んでも問題はありません。

しかし、発売時点と比べると風味が変化している可能性が大いにあります。

通常は2年以内に飲み切るのが、風味を損なわず美味しく飲める期間とされますが、あえて熟成をさせ風味の変化を楽しむといった愛飲家の方々もいらっしゃいます。

古くなった焼酎の味はどうなの?

賞味期限がないとはいえ、風味の変化はしつづけます。代表的な変化は、酸味が強くなり、酸っぱい焼酎に変化することがあります。

まろやかで芳醇な香りやフルーティーさは薄れるため、飲用のタイミングには気をつけてみてください。

日本酒・ワインなど醸造酒は?

日本酒やワインは原料を発酵させ醸造して造られます。蒸留の過程で糖質を飛ばす蒸留酒とは違い、醸造酒は糖質が残りやすくなります。よって風味の変化が激しいといえるのです。原料の違いから醸造酒は種類によって変化のスピードも違ってきます。

焼酎のラベルに書いてある日付は何?

焼酎は賞味期限・消費期限ともに明記されていませんが、ラベルに日付の記載があります。

これは「詰口年月日」と呼ばれるもので、瓶詰めした日のこと。焼酎の新鮮さを味わいたいならこの日付を見て買っても良いですが、一般的なお店には古い商品が並んでいないので、見なくても特に問題はありません。

焼酎の正しい保存方法は?

焼酎保存方法

焼酎は保管の方法によっても品質を維持できる期間が大きく変わります。細菌が侵入しないとはいえ、変質や劣化のないよう正しい保存方法が望まれます。

直射日光を避ける

焼酎の瓶にクリアカラーやブルーのものが使われるのはごくわずか。これは品質保持に遮光性が求められるためです。

まずは直射日光を避けるために、棚の奥や箱の中にしまうよう心がけましょう。また、日当たりの良い場所には飾らないよう注意が必要です。

温度・湿度に注意する

温度や湿度も重要なポイント。お酒には最適な温度があり、焼酎に適切な温度は12度前後といわれています。

最適な環境を保つにはワインセラーを使用するのもお手軽ですが、持っていない人も多く、なるべく家の中で日の当たらない涼しい場所を探して保管します。雑味が出てしまわないよう保管場所に気を付けましょう。

開栓後はどうしたらいい?

開栓後は未開封の時と同じように「日当たりに注意すること」と「温度・湿度に注意すること」に加えて「空気に触れさせないこと」が重要です。

酸化と呼ばれるとおり、空気に触れると焼酎は劣化します。封を切っていても保管の時はしっかり栓をし、なるべく早く飲み切りましょう。

家の中での最適な焼酎の保存場所は?

開封後は気温が10度以下の場所が保管に最適とされます。また湿度も一定で直射日光もないため、冷蔵庫でよいでしょう。条件が同じであれば、押し入れや床下収納でもかまいません。

焼酎の状態をチェックする方法

焼酎の状態

以下の3つの点を見て状態を判断しましょう。

保存状態

開栓していればもちろん、未開栓でも品質は劣化している場合があります。また香りが焼酎に移ってしまうこともあるので、漬物や洗剤、防虫剤など香りの強い物のそばは避けてください。

どのような場所でどんなふうに保存されていたのか、直射日光や温度などの対処がなされていたのかを確認しましょう。

香り

劣化した焼酎は独特な香りがします。上記のとおり劣化によって酸味が強くなるため、味とともに香りにも酸味が混ざるとされます。

酸っぱいお酢のようなにおいがしたら大きく劣化している可能性があります。

また、ガソリンのような香りにも注意が必要になります。フルーティーさや豊潤さが劣化しただけでなく、味わいや旨味も損なわれています。健康被害があるとはいえませんが、美味しく飲むには劣化前より楽しむことができません。

見た目

気温が適切でない場合や酸化などによる劣化でオリができている場合、白い沈殿物が見られることがあります。

また劣化した焼酎にはフーゼル油という蒸留酒の製造過程で分留した油分が浮いていることも。これらがあれば見た目ですぐに判断することができます。遮光グラスの瓶に入っているため、グラスに出して見た方が判断しやすいでしょう。

余った焼酎の便利な使い道

焼酎

風味が損なわれていたり酸化したりした焼酎を捨ててしまっても良いですが、別の用途で使えることもあります。

料理酒として使う

風味の変化した焼酎は料理酒の代わりとして使えます。料理酒の役割の一つである、肉や魚の臭み消しをすることができるのです。

料理酒は醸造酒であり、焼酎よりも糖質が多いため旨味もありますが、焼酎は蒸留酒なので日本酒ほどの旨味はありません。味の濃い煮物などの臭み消しに下処理として使うのが、焼酎ならではのクセを感じることも少なく適しているとされます。

スキンケアに使う

日本酒をスキンケアに使う人がいるように、焼酎も使うことができます。有効な成分は、製造過程でできるもろみが肌の調子を整え正常化してくれるといわれています。

また原料も有毒な化学成分などはなく、米や芋、麦などシンプルな素材で造られています。風味が損なわれたものであっても、焼酎そのものが腐っていたり著しく劣化しているわけではありません。

そのためお風呂に入れたりフェイスパックに使用したりしてもスキンケアの成分として有効です。

ただし、アルコールに敏感な方は使用する前に肌に少しつけてみて、影響がないことを確認した後にご使用してください。

まとめ

焼酎は劣化に強いお酒ということもあり、保存状態に気をつけていればかなりの期間、美味しく味わうことができます。劣化してしまっても使い道があるので、捨てる前に活用方法を見つけてみましょう。

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