酒蔵とは?用語解説とおすすめ酒蔵見学10選!日本酒造りを知る
「酒蔵って日本酒を造っている場所?酒造との違いは?」このような疑問を抱いている方へ、酒蔵や酒造それぞれの用語を解説していきます。
また、お酒造りを生業にする人々に関連する「蔵元」、「杜氏」、「蔵人」も合わせて紹介します。
酒蔵についての理解を深めたあとは「ぜひ酒蔵見学へ行ってほしい!」ということで、おすすめの酒蔵10選をピックアップしました。
酒蔵は「お酒を醸造・貯蔵するための蔵」
はじめに「酒蔵」とは「お酒を醸造(お酒を造ること)・貯蔵する蔵」のことです。
日本酒を製造する蔵だけでなく、広い意味ではワインやウイスキーなどのお酒も該当しますが、ワインの場合はワイナリー、ウイスキーの場合は蒸留所と呼ばれることが多いです。
読み方は「さかぐら」
酒蔵の正しい読み方は「さかぐら」が正解です。
さきほど説明した、言葉の成り立ち「酒蔵とはお酒を醸造・貯蔵するための蔵」を理解すると、なぜ「さかぐら」と読むのか理解できますね。
酒蔵と酒造の違いは?
つづいては「酒造」について解説していきます。
酒造とはその字の通り「お酒造り」を意味しています。酒
造免許や酒造組合といった用語にも使われています。こちらは「しゅぞう」が正しい読み方です。
整理をすると、酒蔵はお酒を醸造・貯蔵する「蔵」のことを指し、酒造は「お酒造り」のことと覚えておきましょう。
また、日本酒はワインやビールといったその他のお酒にくらべ作業内容が複雑です。
酒蔵によっては昔ながらの製法や手作業を残した日本酒造りをしている蔵も多く存在します。
>>関連記事:昔ながらのお酒造り「生酛造り」とは?読み方と製法を徹底解説!
お酒造りをしている人の呼び名
酒蔵と酒造の違いを理解したあとは、お酒造りに従事している人々の代表的な名称である「蔵元」、「杜氏」、「蔵人」の3つについて解説していきます。
蔵元「酒蔵の経営者」
蔵元(くらもと)とは酒蔵の経営者を指しています。
日本酒だけでなく、醤油、味噌などの製造元や、オーナー家を指す総称として使用されることもあります。
杜氏「酒蔵の醸造責任者」
杜氏「とうじ」とは酒蔵の醸造責任者のことです。
お酒造りに携わる人々のリーダー、大工でいえば「棟梁」のような存在で、お酒を造る蔵人を監督・管理する立場となります。
最高責任者の「杜氏」だけでなく、日本酒の醸造工程を行う職人集団を指すこともあり、日本三大杜氏と呼ばれているのは、兵庫の丹波杜氏、岩手の南部杜氏、新潟の越後杜氏です。
蔵人「酒造りの職人」
蔵人(くらびと)とは杜氏の監督下で「お酒造りを行う職人」の総称のことです。
酒蔵の規模によって担当する仕事は様々ですが中〜小規模ではお酒造り全般に携わる事が多いです。
酒蔵見学へ行こう!おすすめ10選
酒蔵について理解が深まったあとは、お酒造りや貯蔵をしている場所を見学して「酒蔵」の魅力を肌で体験したりするのがおすすめです。
酒蔵限定で販売しているレアなお酒も購入できるかも?
ここでは全国各地で「酒蔵見学」を開催している酒蔵を10ヶ所紹介します。
酒蔵見学へ行く前に気を付けたいこと
楽しい酒蔵見学にするために、気を付けたいことを3つまとめました。参考にしてみてください。
1. 事前の予約や開催状況を確認してから行きましょう
酒蔵見学を希望する場合は事前に「開催日・開始時間」や「予約の有無」は確認してから酒蔵へ訪問しましょう。
特にお酒造りが本格化する冬季は開催を停止している酒蔵も多いです。
酒蔵側も出来るだけ万全の体制で皆様を迎えたいと考えていると思いますので、事前に訪問する旨を伝えたほうがより充実した見学になることでしょう。
2. 納豆やヨーグルトなどの食事を控えましょう
納豆菌はとても強い菌のため、お酒造りへの影響を与えてしまうことがあります。
またヨーグルトなどの乳酸菌も影響が出る可能性があるので控えたほうが良いです。
酒蔵によっては事前に注意事項をアナウンスしているため、そちらを参考にして参加してみてください。
3. 試飲をするときはハンドルキーパーを決めてから参加しよう
当たり前のことですが、一杯でも試飲してしまうと酒気帯びになってしまいます。
そのため酒蔵へ車で訪れた時は事前にハンドルキーパーを決め、酒気帯びや酒酔い運転などしないよう注意してください。
【北海道・東北】酒蔵見学
(1)田中酒造 亀甲蔵(北海道・小樽)田中酒造では、北海道の涼しい気候を活かし一年中日本酒を造る全国的にも珍しい酒蔵です。
1年間を通して日本酒造りが出来るため、観光客が多い夏の時期にもしぼりたての「生原酒」を味わえます。
ガラス越しに麹室や仕込みタンクをいつでも見学でき、見学のあとは、代表銘柄や季節限定酒の試飲をぜひ楽しんでみてください。
【住所】北海道小樽市信香町2番2号
【TEL】0134-21-2390
【HP】https://tanakashuzo.com/visit/
【営業時間】AM9:05~PM5:55
【定休日】無し 年中無休
(2)八戸酒造(青森・八戸)全国区の代表銘柄「陸奥八仙や陸奥男山」の醸造元である八戸酒造も酒蔵見学を実施しています。
日本酒を造っている醸造工程の見学は行っていないようですが、大正時代に建設された歴史ある建築物やお酒を貯蔵している蔵の一部を見学することができます。
酒蔵見学の後はぜひ試飲を楽しんでみてください。
【住所】青森県八戸市湊町本町9
【TEL】0178-33-1171
【HP】https://mutsu8000.com/kura/#Kengaku
【営業時間】10時〜16時(所要時間は1時間程度)
【期間】通年、月〜金曜日(冬期間は土曜日も営業)
(3)酒造資料館 東光の酒蔵(山形・米沢)東北最大級の酒造資料館を楽しめる「東光の酒蔵」。
昔の造り酒屋の様子と酒造りの道具などを展示・保存している資料館のため、昔のお酒造りの様子も垣間見れる酒蔵見学です。
試飲・販売コーナーもあるため、酒蔵見学が終わった後はお気に入りの日本酒を見つけてみてはいかがでしょうか。
【住所】山形県米沢市大町二丁目 3-22
【TEL】0238-21-6601
【HP】https://www.sake-toko.co.jp/sakagura/
【営業時間】午前9時から午後4時30分まで
【休館日】公式HPをご確認ください ※20名以上は団体扱い
【関東・北信越】酒蔵見学
(4)小澤酒造(東京・青梅)酒蔵見学や多摩川のほとりにある庭園を楽しめる観光スポットとして有名な小澤酒造。
奥多摩エリアの最西端、東京都青梅市沢井で日本酒を製造しています。
アクセスの良さも観光客にとっては嬉しいポイント。青梅線の沢井駅の目の前に小澤酒造の酒蔵やレストランがあります。
もちろん車で行くことも出来ますが、きき酒を楽しみたい方は電車で行きましょう。
【住所】東京都青梅市沢井2-770
【TEL】0428-78-8215
【HP】http://www.sawanoi-sake.com/service/kengaku
【営業時間】公式HPをご確認ください
※予約優先(空席があれば当日申し込み可)
>>関連記事:東京の地酒「澤乃井」の酒蔵見学へ!都内で日帰りショートトリップ
(5)諏訪五蔵(長野・諏訪)長野県諏訪市の諏訪湖周辺に点在する酒蔵を総称した「諏訪五蔵」。
わずか500mの間に5軒の酒蔵があり、酒蔵を散策するにはぴったりな場所です。
全国区の酒蔵「真澄」を筆頭に「舞姫」「麗人」「本金」「横笛」といった、それぞれに特徴のある個性豊かな日本酒を堪能することができます。
通年で開催されている「ごくらくセット」を購入すると、各酒蔵自慢の日本酒を飲み歩きながら、歴史ある建物やお気に入りの日本酒を堪能してください。
※諏訪五蔵の代表として「宮坂醸造株式会社」の連絡先を記載しております。
【関西】酒蔵見学
(6)月桂冠大倉記念館(京都・伏見)日本三大酒どころと知られる京都伏見。伏見エリアは京都市の南に位置し、駅周辺には20軒以上の酒蔵が集まっています。
伏見エリアは豊富な地下水が湧き出る場所のため、日本酒作りにとても適した地で、江戸時代から酒造業が盛んです。
現在でも第2位の清酒の生産量を誇り、名実ともに日本を代表する生産地です。
月桂冠大倉記念館は1637年創業の「月桂冠」の博物館です。伏見の酒造りの技や日本酒の歴史が学べる展示室へぜひ行ってみてください。
この地域で生産される日本酒は軟水を使用した日本酒で、アルコール度数が低く、甘みを感じる味わいが特徴です。
そのことから「伏見の女酒」と称され口当たりが柔らかく、なめらかに感じるため、淡麗でソフトな日本酒になりやすいと言われています。
【住所】京都府京都市伏見区南浜町247
【TEL】075-623-2056
【営業時間】9時30分~16時30分
【定休日】年末年始、お盆期間
【HP】https://www.gekkeikan.co.jp/enjoy/museum/
(7)灘五郷巡り(兵庫)京都伏見に並び日本三大酒どころとして知られる兵庫灘五郷。
灘五郷とは「西郷」、「御影郷」、「魚崎郷」、「西宮郷」、「今津郷」の5つのエリアの総称です。
大手の酒造メーカーが多く点在しており、資料館、レストラン、直売所の充実度合いは日本トップクラスを誇ります。
1日では回りきれないボリュームなので満足すること間違いなしです。
散策ルートは「灘五郷酒造組合」の公式HPを確認しながら、ご自身で計画するのも楽しみの一つ。
ちなみに私達は西宮駅周辺の酒蔵を巡ってきました!詳しい情報は公式HPをご確認ください。
【中国・四国】酒蔵見学
(8)西条酒蔵通り(広島)酒造りの街として知られており、JR西条駅の周辺では、現在も7社の蔵元が醸造を続けています。
西条酒蔵巡りの魅力は「コンパクトな街並み」と「生きている酒蔵」を肌で実感できること。
酒蔵の一部を公開し日本酒造りを体感できる資料館や、杜氏や蔵人の作業風景を垣間見ることができます。
西条駅は広島駅から電車で約40分の場所にあるため、広島観光と合わせて楽しんでみてはいかがでしょうか。
酒蔵見学の情報は公式HP、もしくは観光案内所で確認してみてください。酒蔵が一覧で紹介されているパンフレットもあるので、気軽に見学を楽しめます。
【住所】東広島市西条本町17-1
【TEL】082-421-2511
【営業時間】各酒蔵の営業時間をご確認ください
【HP】https://www.hh-kanko.ne.jp/index.html
>>関連記事:日本酒のテーマパーク西条酒蔵巡り!7酒蔵を徹底的に楽しめる散策ルートを紹介!
(9)MORIKUNI(香川・小豆島)オリーブ栽培が有名な香川県小豆島。この土地で唯一日本酒を醸造している「MORIKUNI」。
地元の名産「オリーブ」の酵母を使った日本酒や、棚田米を使用した純米酒などが、おしゃれなデザインのボトルで販売されています。
酒蔵に併設する直売所で買い物を楽しむのもよし、カフェ&バーで日本酒を試飲したり、食事を楽しむのもおすすめです。
近くにある酒蔵が運営するベーカリーを訪れたり、醤油蔵を巡りながら発酵の街を散策してみてください。
【九州・沖縄】酒蔵見学
(10)クンチョウ酒造 株式会社(大分)江戸時代に建てられた5棟の蔵すべてが当時の姿を残す日本でも珍しい酒蔵群をもつ「薫長(くんちょう)酒造」。
歴史的な建造物を堪能するだけでなく、「薫長酒造酒蔵資料館」では日本酒の歴史や製法を学ぶことができます。
蔵元ショップで試飲をしながらお気に入りの一杯を堪能したり、併設するカフェ&ギャラリーでスイーツも楽しめる場所です。
低アルコールの吟醸アイスクリームはお酒が苦手な方にも好評で、甘酒ソフトはノンアルコールとなりファミリーで楽しめるのも嬉しいですね。
【住所】大分県日田市豆田町6-31
【TEL】0973-22-3121
【営業時間】 8:30~17:00
【定休日】 日曜、祝日
【HP】https://www.kuncho.net/
酒蔵の特集いかがでしたか?座学で名前の由来や意味を理解するだけでなく、実際に酒蔵を見学するとお酒造りを身近に感じられます。
杜氏や蔵人に説明を受けた後に飲む日本酒は格別に美味しいですよ!
ぜひ酒蔵見学を通して、お気に入りの銘柄を見つけられるといいですね。
さらに酒蔵について知りたいという方はこちらの記事も合わせてご覧ください。
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