カップ酒研究所「佐賀カップ酒特集」
今回のご当地カップ酒特集は佐賀県です。「九州といえば焼酎が主流なのでは?」と思われる方も多いかもしれませんね。佐賀県は広大な佐賀平野で質の良いお米をつくり、北にある背振(せふり)山、南にある多良(たら)山から清らかな伏流水を得られる…日本酒づくりに適した環境が揃っているのです!
「佐賀県原産地呼称制度認定酒」という制度も創設。その条件は原料が佐賀県産100%、佐賀県内の蔵元で製造、味や香りの審査に合格するという3点です。専門家も太鼓判のメイドイン佐賀の素晴らしいお酒を全国に発信中!
カップ酒それぞれの基本情報
まずは商品について
【万齢】商品情報
■直径…6.5cm
■高さ…10cm
■内容量…180ml
■アルコール度…15度
■特定名称…純米酒
■お米…相知産山田錦100%(精米歩合68%)
ラベルには、酒蔵がある唐津市のお祭り「唐津くんち」で街なかを駆け抜ける曳山(ひきやま)の中から、大人気で縁起のいい鯛のモチーフが描かれています。活気のある雰囲気が伝わりますね!
【天吹】商品情報
■直径…5.5cm
■高さ…10.5cm
■内容量…180ml
■アルコール度…16度
■特定名称…純米吟醸酒
■お米…酒こまち100%使用(精米歩合55%)
招き猫やだるま、ニューヨークを思わせるようなビルに徳利とおちょこを持った自由の女神!?ひまわりの花などが散りばめられたポップで爽やかなデザインのラベルがかわいい!
720mlボトルはネット購入可能!
酒蔵情報について
万齢【小松酒造】(佐賀県唐津市)
江戸時代末期の創業。周辺には、九州一といわれる「見帰りの滝」や日本最大級の「蕨野(わらびの)の棚田」など、豊かな自然が多くあります。1990年、時代の変化とともに需要が減少したことにより酒造りを休止しましたが、7代目である小松大祐さんが再建のために脱サラして復活!
原料米にこだわり、手造りで丁寧に1本ずつ醸す、少量生産の酒蔵さん。できる限り手作業で、昔ながらの機具や木製道具を使用しています。日本酒のほかに純米焼酎「おおち」や「飲むみりん」なども造っており、海外進出に向けても動き出しています!
天吹【天吹酒造】(佐賀県三養基郡)
創業は元禄年間(1688〜1704年)。酒蔵は、国の登録文化財にも指定された築100年の土蔵造りです。
佐賀平野で収穫された酒米、脊振山(せふりさん)系のまろやかな伏流水、そして多種多様な花酵母など、自然の恵みを活かした酒造りが特徴。通常の酒造りには清酒もろみから分離された清酒酵母を使用しますが、「天吹」では花から分離された花酵母を使用。オシロイバナやマリーゴールドなど、出したい香りに合わせて個性豊かな花酵母を巧みに使い分けます!お客さんとも積極的に交流し、それが酒造りの新たな目標にもなっているそうです。
カップ酒それぞれの楽しみ方
万齢をそのままで…
冷酒で飲んでみると、ひとくち飲んだ瞬間のどっしりとした旨味がとても特徴的です。山田錦を使用しているからなのでしょうか。厚みを感じる米の味わいがあるのですが飲みにくさは全然なくて、すっきりとしています。酸味もわりと強く感じられて、これがキレのよさに繋がっているのかなと思います。甘さは控えめで、苦味もそんなにない気がしますね。お燗もおすすめで、お米の甘い香りがぐっと増します!
万齢×緑茶
居酒屋ではスタンダードな緑茶ハイを日本酒バージョンにアレンジしてみました!万齢と緑茶を1:1の割合にしてつくってみると、ほどよいお酒感とお茶の渋みが絶妙なバランスになって美味しかったです。
ポイントとしては、”濃い味”ではない普通の緑茶を使うこと。このアレンジは、お燗にした万齢を温かい緑茶で割るのもおすすめです。夏は冷やして、冬は温かくして…1年中いつでも楽しめますよ〜
天吹をそのままで…
透明感のあるゴールドっぽいきれいな色です。お酒本来の旨味を残すために、なるべく濾過を控えているそうですよ。香りは穏やかですが、フレッシュで少し甘酸っぱいようにも感じます。飲んでみると、青っぽいというか緑っぽいというか…すっきりとした清涼感と引き締まった味わいです。雑味がなくてクリアな印象ですね。口当たりが滑らかで、さらっと飲める辛口タイプのお酒。
酒蔵さんのおすすめ温度は、5〜15℃、20〜25℃です!
天吹と合わせるなら…佐賀海苔×海茸の粕漬
今回の佐賀県ご当地おつまみは、秋葉原にある「日本百貨店しょくひんかん」で発見!有明海で育った旨味と口どけのよさが自慢の焼き海苔と、海茸(うみたけ)と呼ばれるコリコリ食感の珍味の粕漬けです。
天吹が辛口な味わいなので、ちょっとクセのある珍味系のおつまみとも相性はよかったですよ〜。酒粕のコクのある風味と天吹のスパッとキレの良い後味…どちらも止まりません!海茸の粕漬けを海苔で巻いて一緒に食べてもヨシ♪