日本酒「白鶴 まる」 3種類飲み比べてみました!食事と一緒に楽しめるお酒
スーパーの日本酒売り場では必ず目にする白鶴酒造「白鶴 まる」ですが、飲兵衛の方向け用のお酒と想像し、ちゃんと飲んだことがある人は意外に少ないのではないでしょうか。
実際、私も「白鶴 まる」をしっかり飲み始めたのは比較的最近なのですが、飲んだ時はとても良い日本酒だと感じ、それ以来たまに飲みたくなるので定期的に購入しています。
今回は、私が気に入っている「白鶴 まる」の素晴らしさをお届けします。そして「白鶴 まる」ですが、実は赤いパックの通常タイプの他に辛口タイプと純米タイブがあるので、3種類の飲み比べもしていこうと思います!
日本一の酒どころで造られている、白鶴「まる」
白鶴酒造をご存知の方も多いと思いますが、白鶴酒造は兵庫県神戸市東灘区の清酒メーカーで、日本一の酒どころで日本酒を造られています。白鶴酒造のことが気になる方はInstagramの投稿が充実しているので、そちらをチェックしてみてください!
早速テイスティングに行きたいところですが、その前にそれぞれのスペックの違いを簡単に見ていきましょう。
まずは王道!「白鶴 サケパック まる」
1番の特徴としては、アルコール度数が13%以上14%未満で、一般的なアルコール度数15%より少し低い度数になっています。そして、原材料は醸造アルコールの他に糖類や酸味料が添加されています。また、こちらには書かれていないですが、6種類以上の日本酒がブレンドされて造られているそうです。
特定名称酒では、違う造りのお酒をブレンドすることは少なく、6種類もの日本酒をブレンドして造られることは珍しいです。「まる」の味わいが徹底して造り込まれていると言うことが伝わってきます。
ご存知ですか?紙パックの豆知識
ちなみに、こちらの紙パックは長期間保管できるように7つの層で構成されており、強度のある紙パックになっているそうです。(牛乳パックは3層) また、赤色であるのは光を通しにくい色だから採用されているそうです。普段、何となく見ているところにも工夫があって、驚かされますよね。
スタイリッシュな「白鶴 サケパック まる辛口」
こちらは通常タイプとほとんど同じですが、味わいのパロメーターが淡麗辛口になっています。見た目も黒色&スタイリッシュ。
3本目は「白鶴 サケパック 米だけのまる 純米酒」
こちらは純米酒で、甘辛度は通常タイプと辛口タイプの間で、濃淡は通常タイプと同じです。飲み方は、通常タイプと辛口タイプとは異なり、室温が◎になり、上燗が◯になってます。また、料理との相性の表現が、料理の良さを引き立てるという表現から、好相性という表現に変わっています。
白鶴「まる」のそれぞれのテイスティングコメント
白鶴 サケパック まる
※このチャートは相対的な味わいのバランスを表しています。
※テイスティングは、ISOグラスで室温20℃で行っています。
まるの香り
白玉粉のような香り。やや酸味のある香りで、香りはそれほど感じない。
まるの味わい
優しい甘味を主体として、ふくよかな旨味と心地の良い酸味がありバランスが整っている。ややキレがあって喉越しが良くアルコール度数をあまり感じないので、スラスラ飲める。
まるを上燗(50℃)にして…
アルコールによるキレが出てきて、それと同時に味わいのボリュームを感じるようになりました。
まるの総評
味わいのバランスが絶妙で、非常に飲みやすくて、飲み疲れしないお酒。無濾過生原酒のような第一印象のインパクトがあるお酒とは対極にあるような味わいです。ずっと飲んでいられる安心感を感じます。
白鶴 サケパック まる辛口
※このチャートは相対的な味わいのバランスを表しています。
※テイスティングは、ISOグラスで行っています。
まる辛口の香り
僅かに白玉粉のような香り。通常タイプよりも更に香りは弱い。
まる辛口の味わい
通常タイプよりも甘味が弱く、酸味も弱いです。スッキリとクリアな印象ですが、旨味を感じ、ボリューム感が損なわれている感じではないです。喉越しが、通常タイプよりも更にドライで、しっかりと辛口らしさを感じます。
まる辛口を上燗(50℃)にして…
アルコール感が出てきて、より辛口らしさを感じるようになりました。でも、バランスは崩れておらず、洗練された印象があります。
まる辛口の総評
通常タイプとは違った味わいですが、通常タイプの味わいのベースは変わることなく辛口になっている印象です。こちらも非常に飲みやすくて、飲み疲れしないお酒で、ずっと飲んでいられる安心感を感じます。
白鶴 サケパック 米だけのまる 純米酒
※このチャートは相対的な味わいのバランスを表しています。
※テイスティングは、ISOグラスで行っています。
米だけのまる 純米酒の香り
僅かにバナナの香り。香りはそれほど感じない。
米だけのまる 純米酒の味わい
ややまろやかなテクスチャーで、突出した部分がなく、味わいも丸い印象があります。全体的にスッキリとした味わいです。
米だけのまる 純米酒をぬる燗(40℃)にして…
コクが出てきたように感じます。今までの中では、最も味を感じます。
米だけのまる 純米酒の総評
3種類の中では、最もキレがなく、優しい印象があります。
白鶴 サケパック まるシリーズ✕料理との相性
裏ラベルの説明からも伝わってくるように、「白鶴 まる」は食中酒を意識して造られているのが分かります。お酒だけで飲んでも美味しいのですが、料理と合わせることでより美味しく飲むことができます。自宅の晩ごはんで相性の良かったものを紹介します!
きのこのおから
きのこのおからの料理には、通常タイプの「白鶴 サケパック まる」が一番良く合いました。おから料理は比較的さっぱりとした料理なので、お酒で甘味や旨味をプラスするようなイメージのペアリングです。
豚ロースソテー
豚ロースソテーには、「白鶴 サケパック まる辛口」が最も合いました。豚肉の脂っぽさをキレの良いお酒が流してくれるイメージです。いわゆるウォッシュ効果のある組み合わせでした。
蓮根とケールの黄身辛子和え
こちらの料理には、「白鶴 サケパック 米だけのまる 純米酒」が最も合いました。辛子の刺激をまろやかな味わいで包み込むようなイメージです。卵の黄身とも相性が良かったです。
里芋の燻製と生節のクリームチーズ和え
こちらの料理には、3種類のどのお酒とも合いませんでした。クリームチーズの重たさにお酒が負けてしまっていたので、無濾過生原酒のようなタイプの方が相性が良さそうです。
食卓に合う日常のお酒
普段から「白鶴 まる」を飲んでいて思うのですが、このお酒は色々な料理と良く合います。ペアリングのように狙って合わせなくても、自然と好相性が生まれるので、ロングセラーになっているお酒なんだと感じます。
ある意味、究極の食中酒だと思っており、気取らず、飾らず、食卓に合うお酒だと思います。良ければ、一度、購入してみて、皆さんの食卓でも飲んでみてください!