日本酒100mlのカロリーって?太りにくい飲み方もご紹介!
お酒を健康的に楽しむには、お酒のアルコールの量を調整したり、食事やお酒のカロリーを把握することが重要になってきます。
そこで今回は日本酒のカロリーについて解説しながら、太りづらいお酒の飲み方を紹介します。
日本酒100mlのカロリーは平均104kcal
お酒のカロリーをご存じでしょうか。
「日本酒は太る」といわれることもありますが、公開されている文部科学省・食品成分データベースによると、日本酒100mlのカロリーは平均104kcal。
吟醸酒や本醸造酒など、種類によって多少の前後はありますが、最大でも108kcal程度と発表されています。日本酒でよく使われる単位の「合」で計算すると一合である180mlでは最大で194kcalとなります。 若干の違いはありますが、このようになっています。
・普通酒…107kcal
・本醸造酒…106kcal
・吟醸酒…103kcal
・純米酒…102kcal
・純米吟醸酒…102kcal
ももろみが多く含まれているお酒は、糖質などの栄養価が高い分、カロリーも高くなります。
にごり酒と呼ばれるお酒は100mlあたり168kcalと、普通酒に比べてカロリーが高いのです。カロリーを控えたいと考えている場合は、飲む種類によって大きく変動することを知っておきましょう。
おちょこ一杯でカロリーは39kcal〜
おちょこは尺貫法で「勺(しゃく)」が一単位となります。一勺は18mlとなりカロリー換算すると19kcal。これはひとくち程度の量です。
家庭用のおちょこは二勺から二勺半くらいの大きさが多く、36~45ml程度。熱量にすると39~49kcalとなり、これがおちょこ一杯分のカロリーとなります。
ぐい呑み一杯でカロリーは54kcal〜
ぐい吞みは「手でつかんでグイっと飲む」のが元になったもの。おちょこよりも大きな器で50~180mlと幅があります。
小さめのコップ程度の量となるため幅がありますが、この大きさでカロリー換算すると54~194kcal程度となります。
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日本酒は太りやすいお酒なのか?
日本酒は本当に太りやすいのでしょうか?
お米を抜いて糖質制限をするダイエットが平成から令和にかけて流行っています。そのような影響もあり、お米に由来する日本酒はカロリーが高いイメージがつきつつあるといえます。
しかし日本酒のカロリーは、体の中で最優先に使われるとして、太りづらいといわれているのです。
これはエンプティカロリーと呼ばれています。 お酒を飲んだ時に顔が赤らんだり熱くなったりしますが、これは含まれているエネルギーが体の中ですぐに熱として使われているからです。
つまりすぐに使われて実際には太らないカロリーなのです。太ると感じる場合は、日本酒そのもののカロリーではなく、その飲み方に問題があると考えてみましょう。 お酒が好きな人でも、アルコール飲料の種類によって好みの量が変化します。どの種類でも同じ量を飲めば満足、ということはありません。
つまり、どのくらいの量で満足できるのかが問題です。純粋にアルコール飲料の100mlあたりのカロリーではなく、日本酒だと1杯で満足できても、ビールなら倍以上を飲まないと満足感が得られないなら、結局は同じカロリーになることも。
そういう意味では、一概に日本酒が太りやすいとはいえなくなってきます。同量のカロリーでなく、自分が飲みたい量で比較することで正しく把握することができるのです。
ほかのアルコールとの比較
同量の100mlで比較すると、ビールは39~62kcal程度。種類によって前後があるにしろ、日本酒の半分以下のカロリーとなっています。
最近では糖質オフビールなどもあり、カロリーを抑えたことで愛飲者が増えてきているようです。 甘みがありカロリーが高そうにみえる果物由来のワインでも、68~75kcal程度。
こちらと比較しても、日本酒のほうが高カロリーにみえます。
焼酎なら146~206kcal程度。ウイスキーやブランデーは234kcal前後となっていますが、このままストレートで大量に飲む人はけして多くはないので、割った量で計算することになります。
<100mlあたりの各アルコールのカロリー>
・缶チューハイ…51 kcal
・発泡酒…44 kcal
・ワイン…68~75 kcal
・ジン…280 kcal
・ウォッカ…237 kcal
・紹興酒…126 kcal
・焼酎…144~203kcal
・梅酒…155kcal
・泡盛…206 kcal
・ウイスキー…234kcal
・ブランデー…234kcal
ウイスキーやブランデーのように、水や炭酸で割って飲むメニューが多い場合は、アルコール自体の摂取量は少なくなるため、結果としてカロリーが少ないことも。
ビールを何本も飲むという人は多く、毎日のようになるとカロリーは日本酒よりも遥かに多くなります。度数が低ければそれだけ量を飲んでしまうことも大いにある話です。
比較をするなら、アルコール飲料のどの種類を、自分はどの程度飲むのかをまず明確にし、そのうえでカロリーを計算してみましょう。
太りづらいお酒の飲み方
お酒のカロリーは明確なので、あとは「どう飲むか」でカロリー対策ができます。太りづらい飲みかたをご紹介します。
一日の総カロリー数をコントロールする
夜に飲むなら、朝や昼の食事でカロリー調整をしましょう。その日は間食をやめる、朝昼の高カロリー食を控えるなど、摂取カロリーを意識した一日にしてみてください。
自分がどのくらい飲むのかが分かれば、同じカロリー分を食事のどこかで減らしましょう。お酒と同じカロリーの料理がいくつか分かれば、想像しやすくなります。
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食事をしてから飲む
空腹時は食事もお酒もついドカ食いしてしまうもの。まずは食物繊維の多いものを事前に食べておきましょう。
お腹が安定し、ある程度空腹ではない状態で飲み始めると、たくさん飲まなくても満足感が得られるようになります。 おつまみも食物繊維が豊富なものを食べるとさらに太りづらい飲み方に。胃への強い刺激も和らぎ、悪酔いも避けられる方法です。
日本酒を熱燗で飲む
体は新陳代謝が落ちると太りやすくなります。お酒を飲む時でも熱燗を選び、体の代謝を落とさないようにしてみてください。
冷たいものを避け、おつまみも温かいものにするとますます体に負担のない食べ方になります。胃を冷やさないという視点で食事に気を付けると、飲んだ後の胃腸の不調対策もできます。
気をつけたいお酒の飲み方
お酒を飲むときの、太りやすいポイントはどこなのでしょうか。 太る一番の原因となるのは「高カロリーなおつまみを一緒に食べること」です。
お酒のカロリーにプラスされるわけですから、飲む以上に摂取してしまうのは明白です。 唐揚げやチーズといった定番のおつまみはもっとも油脂分の多いものですが、チャーハンやラーメンなどのシメ飯は油脂分プラス炭水化物のメニューとなり、高カロリー食として特に注意したいもの。度が過ぎれば生活習慣病を招くことにもなりかねません。 できるだけヘルシーなおつまみを選んでみましょう。食物繊維の多い野菜類はヘルシー料理の代表格です。筆頭栄養素が油脂分のアボカドには注意し、グリーンサラダのような緑黄色野菜が多いサラダメニューがおすすめ。
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また豆腐などのたんぱく質を意識することも大事です。たんぱく質は肉類にも含まれていますが、揚げ物は油脂分が多いため、唐揚げなどではなく、できるだけ原材料の見える加工の少ないメニューが良いでしょう。
そして、どちらにもある落とし穴は、ドレッシング。油をそのまま使っているものも多いため、摂りすぎには注意したいところ。また、塩分が多いとより喉が渇いてお酒が進んでしまうのです。
外食メニューなら、えだまめや生野菜の多いサラダ、塩味の正肉の焼き鳥、塩分をやや控えめにした卵焼き、青魚料理、お刺身など、体に優しいものを選びましょう。家でのおつまみは、手を抜いてしまいがち。
簡単に食べられるお菓子類や味の濃い缶詰フード、コンビニのホットスナックは避け、調味料を控えめにしたおつまみで楽しみましょう。
まとめ
太りにくい飲みかたのポイントはこの3つ。
- カロリーコントロールをする
- 空腹時に飲まない
- 熱燗を飲む
これらを意識することです。お酒の量のほかにおつまみのカロリーも考えてみることで、より太りにくい組み合わせを探すことができます。健康的に楽しく飲めるよう、お酒と上手にお付き合いしていきたいものです。
参考サイト 文部科学省 食品成分データベース https://fooddb.mext.go.jp/index.pl
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