日本酒の種類や違いを見分けよう!「純米酒」「本醸造酒」「吟醸酒」をわかりやすく解説

日本酒の種類は難しい?そもそも日本酒とは?

日本酒

日本酒とは、米や米こうじ、水を使って発酵させ、これらをろ過して造るお酒のこと。そして、アルコール度数は22度以下という決まりがあります。

ろ過することで水分と酒粕に分けられますが、この作り方で造られた水分のほうを「清酒」と呼びます。

清酒の中でも日本国産の米を使い、日本国内で造られたものを「日本酒」と呼んでいます。厳密なきまりに基づいて「日本酒」は造られているのです。

日本酒の主な分類方法を理解する

似た名前のものが多くある日本酒の分類。しかしどれもこだわりのある製造方法をあらわしています。まずは、日本酒の分類を解説します。

原料による分類

原料は「米、米こうじ、水」の3種類のみであること。これは分類が違っても変わりませんので、原料の違いで呼び分けていることはありません。

しかしここに「醸造アルコール」を添加するかどうかによって呼び方が変わります。

本醸造酒と吟醸酒と呼ばれるものは、この醸造アルコールが添加されています。醸造アルコールの添加割合が多いものは「普通酒」と呼ばれます。

「本醸造酒」や「大吟醸」なども醸造アルコールを添加した日本酒ですが、普通酒に比べ添加割合が少ないのが特徴です。

醸造アルコールを添加するこの製法は、現代のものではなく、すでに江戸時代から受け継いでいる製法です。高濃度のアルコールによって腐敗を防ぐために用いられたり、飲み口をスッキリさせたり、華やかな吟醸香を感じやすくする効果があるとされています。

精米歩合による分類

精米歩合とは、米の表面をどの程度磨いているかということ。米は表面にタンパク質や脂質などがあり、いわゆる「雑味」と感じる要因になる成分が多く、芯に近いほど少なくなっています。

つまり、表面を削り磨けば磨くほど味がクリアになってくるということ。一般的にたくさんお米を磨くほうが、コストや手間がかかり高級になっています。

たとえば精米歩合60%のものは、40%を削り取って、残りの60%が日本酒造りに使われたものという意味になります。

「普通酒」は精米歩合の規制はありません。ですが、70%以下、60%以下、50%以下で日本酒の分類が変わり、伴って呼び方も変わります。

ちなみに米を削り取ることをあえて「磨く」という表現にしているのは、日本酒造り独特の言い方です。

発酵条件による分類

吟醸酒は低温で長時間をかけて造られるため、吟醸香という独特のフルーティーな香りが生まれます。製法によって味わいや風味は大きく異なります。

日本酒の主な3種類の特徴と魅力

日本酒

日本酒の原料は「米、米こうじ、水」であり、例外はありません。ここに醸造アルコールが添加されるかどうかで分類が変わります。また吟醸造りをしているかで呼び方や名称が変わってきます。ここでは代表的な3つの日本酒の規格を解説します。

純米酒

精米歩合は70%以下で、60~70%が多くありますが、その割合は細かく決められていないものを指します。醸造アルコールが加えられていないため、米本来の香りを楽しめます。

また味にも米の強さがあるといわれます。お燗に合うものが多いお酒ですが、米本来の香りや強さなどがあるため、どの温度帯でも楽しめるのが愛される特徴です。どんな料理にも合う日本酒としても親しまれています。

本醸造酒

原料に醸造アルコールが添加されているものです。精米歩合は70%以下となります。醸造アルコールが添加されているため、純米酒より爽やかで、すっきりした味わいが特徴です。

辛口のお酒が多いのも特徴の一つです。常温、お燗、冷酒など様々な飲み方で楽しめます。

吟醸酒

本醸造酒と同様に、原料に醸造アルコールが添加されているものです。精米歩合はそれぞれ異なり、60%以下のものを指します。

吟醸酒は「吟醸造り」という製法で造られることが条件となっています。吟醸造りとは米をよりしっかり磨き、低温で長時間かけて発酵させる製法のこと。

この独特の製法により、吟醸香というフルーティーな香りが生まれます。飲み方は冷酒が良いとされていますが、常温でも美味しく飲めるお酒です。

日本酒は細かく分けると8種類になる

特定名称酒の一覧表

特定名称 精米歩合 醸造アルコール 吟醸づくり
純米酒 規定なし
本醸造酒 70%以下
特別本醸造酒 60%以下
特別純米酒 60%以下
吟醸酒 60%以下
純米吟醸酒 60%以下
大吟醸酒 50%以下
純米大吟醸酒 50%以下

参考:国税庁「清酒の製法品質表示基準」の概要

特別純米酒・特別本醸造酒の「特別」とは?

純米酒と特別純米酒の違いは、特別純米酒の精米歩合が10%多いこと。本醸造酒と特別本醸造酒の違いも、同じように精米歩合が10%以上違うことです。

純米吟醸酒・純米大吟醸酒とは?

原料は同じですが、純米吟醸酒は精米歩合が60%以下に対して、純米大吟醸は50%以下となります。また、両方とも醸造アルコールの添加はありません。どちらも「吟味して製造されたもの」という意味がありますが、純米大吟醸は、そのこだわった製造方法や手をかけた精米歩合などがあるため「日本酒の最高峰」といわれています。

おすすめの特定名称酒3選

千古乃岩(ちごのいわ)- 純米酒飲み比べセット

千古乃岩

はじめての方でも飲みやすい、180mlの飲み比べセットです。純米大吟醸酒、純米吟醸酒、辛口純米酒の3種類をセットにしています。

日本酒独特のクセのある味わいを抑え、さらっとした飲み口です。すっきりとした味わいの秘密は、超軟水を使用していること。こちらは硬度7以下の軟水で造られたお酒です。

お酒に使われる軟水は硬度10以下のものが非常に珍しく、貴重なお酒となっています。ゴクゴク飲めてしまうような口当たりのすっきりとした、その柔らかさを楽しめるお酒です。どんなお料理にも合い、ついまたひとくち飲みたくなる味わいです。

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https://syulip.com/products/chigo180

寿月(じゅげつ)- 純米酒飲み比べセット

寿月

福島県の恵まれた自然を生かして造られた日本酒「寿月」。福島県天栄村にある寿々乃井酒造店が製造した飲み比べセットです。華やかな香りがある一方で、一緒に味わう食事を引き立ててくれます。

「亀の尾」は洋ナシやメロンのようなジューシーな香りが特徴。冷やしてお召し上がりください。

「彩」はアルコール度数を抑えた製法で、ほんのりとした甘さを少しずつ味わうことができます。

「自然流」はリンゴのような爽やかさ。すっと喉を通る爽やかさで、冷やしても常温でも味わえます。

▼商品ページはこちら
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宗味・扶桑鶴・菊弥栄 - 純米大吟醸

宗味・扶桑鶴・菊弥栄

島根県の西部を流れる日本一の清流「高津川」。その流れは酒造りが盛んな益田町を経由して日本海にそそがれます。この益田町にある3つの酒蔵より厳選した純米大吟醸の飲み比べセットです。同じ純米大吟醸ではありますが、それぞれに特徴があり、どんな場面でも楽しめるでしょう。


まろやかな味わいの「扶桑鶴(ふそうづる)」は優しい口当たり。

「宗味(そうみ)」は果実のような香りにふわりとゆるむような飲み心地を。

「菊弥栄(きくやさか)」はのどの通りがすっきりとした、どんな料理も引き立てる味わいに。それぞれの特徴を楽しんでいただけます。

▼商品ページはこちら
https://syulip.com/products/masuda300

まとめ

日本酒の分類はたくさんあり、やや複雑な名前にもなっていますが、どれが良くどれが格下というものではありません。

あくまでも製法の違いであり、愛飲者は好みで選んでいます。分類に捉われず、好きな味に出会えることや、美味しく楽しめることを大切にして、日本酒を楽しんでみましょう。

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